2017 Fiscal Year Research-status Report
日本語教師のための協働的内省ツールの開発:個人と組織の相乗的発展を目指して
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17K02869
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
トンプソン 美恵子 (平野美恵子) 早稲田大学, 日本語教育研究センター, 准教授(任期付) (20401606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 孝卿 大阪大学, 国際教育交流センター, 特任准教授(常勤) (30467063)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ティーチング・ポートフォリオ / 教師個人のふり返り / KPT / チームティーチングのふり返り |
Outline of Annual Research Achievements |
当初は、個々人の教師が自らの実践をふり返るティーチング・ポートフォリオ(以下TP)のワークショップ実施及びデータ収集を国内外2か所のフィールドで計画していたが、国外(タイ・コンケン)に絞った。その代わりに、2年目に予定していたチームティーチングでの実践をそこに関わる教師らが共にふり返るKPT(keep, problem, keep)ワークショップを実施し、データ収集も行った。これにより、同フィールドの同対象者に対し、多様なふり返りの方法を経験する機会を提供でき、個人及びチームでのふり返りの有機的な結び付けを図ることが可能となった。
具体的には、2017年8月、コンケン大学教育学部日本語教育課程において、日本語教育実習実習生を対象に第1回ワークショップを開催した。ここでのワークショップでのふり返りは、日本語教育実習の担当教員(研究協力者:高橋美紀氏、マノバン=アモンラット氏)と連携して企画し、日本語教育実習での実践の改善を図る位置づけで実施したものである。2018年2月には、日本語教育実習終了直前のふり返りの場として第2回ワークショップを実施した。以上、日本語教育実習開始直後と実践を経た終了直前の2回のワークショップにおいてデータ収集を行った。
収集したデータは、ワークショップ中のふり返りシートとワークショップ後のふり返りレポート(38名分;いずれも8月及び2月)、ワークショップ担当教員(代表者及び研究協力者)間のワークショップに対するふり返りの対話(8月)、そして4名を対象とした半構造化インタビューの文字化資料(2月)である。担当教員によるワークショップのふり返りと改善の提案を2017年12月に協働実践研究会で発表した。日本語教育実習生のふり返りについては、2018年日本語教育学会国際大会で発表予定である(採択済み)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
タイ・コンケンにおいては、2年目に予定していたワークショップ実施及びデータ収集ができたが、国内ではフィールド選定に苦慮し、2017年度は実施を見送った。当初は代表者または分担者の実践の場におけるワークショップ実施を計画していた。しかし、科研前に行ったワークショップを通じ、ふり返りが一定の自己開示を伴うこと、ふり返る際の対話の相手や文脈によっては実践の改善を目指す内省が難しい場合があることなどから、フィールドや対象者の選定を慎重にする必要があることが分かった。以上が国内フィールドでの研究が行えなかった理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目に行えなかった国内でのワークショップについては、分担者(金孝卿氏)と相談し、希望参加者を募る形でのワークショップ実施を検討している。また、国外(タイ・コンケン)においては、研究協力者によるワークショップ進行を実現し、ふり返りの場を担う教師の育成を図る。
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Causes of Carryover |
国内フィールドでのワークショップ実施及びデータ収集を行わなかったことで、次年度使用額が生じた。2018年度実施の際に使用する。
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Research Products
(7 results)