2017 Fiscal Year Research-status Report
Construction of the meta theory of the flipped classroom in the Japanese language education
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17K02871
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高橋 薫 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授(任期付) (70597195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 朋子 関西大学, 教育推進部, 教授 (50397767)
藤本 かおる 武蔵野大学, グローバル学部, 准教授 (20781355)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 日本語教育 / 反転授業 / ブレンディッドラーニング / デジタルコンテンツ / 著作権 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は反転授業グループと著作権グループに別れて研究を行った。反転授業グループでは、反転授業をブレンディッドラーニングの一形態と捉え、先行研究のレビューに加え、初級日本語、中級日本語、日本語文法科目、聴解、アカデミックライティングにおける授業の実践研究やアクションリサーチを行った。その結果、反転授業は一定の成果を上げていること、特に、成績下位群の底上げになっていることがわかった。また、反転授業を導入することで、授業デザインを行う教員の意識にも影響を与えていることがわかった。これらの研究については、CASTEL/J 2017、日本語学校教育研究大会、韓国日語教育学会国際学術大会で発表した。著作権グループでは、日本語教員を対象とした著作権セミナーの開発に取り組んだ。開発に先立ち参加者を一般公募してパイロットスタディを行なった。日本国内の日本語学校の中には、1)文部科学省が定める「学校」機関に当たるものと、2)それには該当しない日本語学校や地域の日本語ボランティアなどがある。特に2)の場合は著作権法第35条の適用外となり、著作物の利用には許諾申請が求められることがあるため、2)の教育機関向けのセミナーのニーズが高いことがわかった。そこで、著作物の利用者と権利者の双方の立場から著作権を捉えられるように配慮したワークショップ形式のセミナーを開発した。基本的な著作物や著作権に関するビデオ教材を作成し、それらを事前視聴することを義務付けた反転授業とした。開発したセミナーを日本語教育振興協会が主催する日本語学校教育研究大会や近畿地区教育集会などで実施したところ、参加者アンケートからは、著作権に対する興味・関心を高めており、セミナーが有用であり、学んだ内容に満足している様子が窺えた。実践の一部は日本教育工学会全国大会や韓国日語教育学会国際学術大会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は概ね順調に進んでおり、中間報告として8つの学会発表と4つの著作権セミナー(パイロットスタディを含む)を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
反転授業グループは、2017年度に学会発表した内容の論文化を進め、併せて授業発話データの分析を進める。これにより、反転授業を導入することで対面授業にどのような変化をもたらし、現場で何が起こっているのかを明らかにすることができる。同様に、著作権グループも2017年度に学会発表した内容の論文化を進める。加えて、セミナーの参加者のアンケートから、職務著作に関するセミナーへの要望が高まっていることから、職務著作を含めた内容にセミナーを改定する予定である。さらに、来年度著作権法が改正させる見込みなので、それらも視野に入れたセミナーを開発する予定である。
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Causes of Carryover |
人件費・謝金に余剰がでたが、これは次年度に授業発話データの書き起こしの予算として繰り越す予定である。
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Research Products
(8 results)