2019 Fiscal Year Annual Research Report
Applying cognitive linguistics to teaching pragmatics: experimental evidence
Project/Area Number |
17K02897
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
瀧本 将弘 青山学院大学, 理工学部, 教授 (30269964)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 概念メタファー / 抽象概念 / 空間概念 / ポライトネス / プライマリーメタファー / 語用論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はコンピュータ上に自然な言語習得のための空間を構築し、空間概念を生かした文レベルでの話し言葉に特化した教材が日本人英語学習者のコミュニケーション能力向上に有効かどうかを検証した。英語のコミュニケーションでは、円滑な人間関係を確立・維持するために相手との心的及び社会的距離・力関係・事象の重要度などに応じて丁寧度を調整する必要があるが、空間概念を利用する認知に訴える認知言語学的アプローチ指導で、「言語使用場面」にふさわしい表現を使用できる実践的コミュニケーション能力を身に付けさせることを目的とした。
英語力が中級レベルの参加者を対象に実験行った。参加者を認知言語学的アプローチグループ(27名)、非認知言語学アプローチグループ(32名)、コントロールグループ(30名)の3つのグループに分けた。指導実施期間は1セミスターで、実施場所をCALL教室とし指導は1週間に1回(20分)とした。指導の1週間前にはプレテストを実施して英語の丁寧度調節に関する知識の有無を確認し、指導の1週間後に1回目のポストテストを実施して指導効果を確認した。また、指導の約5週間後に2回目のポストテスト、指導の約9週間後に3回目のポストテストを実施し指導の持続効果を確認した。各テストはdiscourse completion testとacceptability judgement testから成り、Questionnaireは最後の授業時に実施した。また、interviewは2回目と3回目のポストテスト後に実施した。
結果として空間概念を利用した認知に訴える認知言語学的アプローチ指導で、「言語使用場面」にふさわしい表現を使用できる実践的コミュニケーション能力を身に付けさせることが可能であることがわかった。
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