2019 Fiscal Year Research-status Report
英語の音韻体系を意識させる理論的・自律的発音学習の効果実証研究
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17K02914
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
中西 のりこ 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (80512285)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 音素カウンターの充実 / 指導実践 / 効果の検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
5年計画のうちの3年目にあたる2019年度は、これまでに構築してきたシステムを用いた指導実践およびその研究報告に特に注力した。報告論文「ICT教室の特性と音声認識ソフトを活かした 英語リスニング・スピーキング活動の可視化」は、私立大学情報教育協会 2019年度 ICT利用による教育改善研究発表会で奨励賞を受賞した。
【音素カウンターの充実】平成30年度実施状況報告書での推進方策に沿い、音素カウンターと併用して用いる「Speech Saver」の充実を図った。 【指導実践】ほぼ完成形となった「音素カウンター」に加えて、音声入力された英語発話を自動的に録音・音声認識し、学習者がその場で自分の発話を聞きながらなぜ誤認識されたのかを考えるための「Speech Saver」を用いた授業実践を行った。大学1年生の必修授業で (1) 学生が各自作成したプレゼンテーション原稿 (2) 教科書の音読もしくはシャドーイング音声を「Speech Saver」に音声入力し、自分の発音がどのように自動認識されるかを確認することによって英語音声に対する意識を高める試みを行った。 【効果の検証・研究成果の報告】上記の2種類のシステムを用いた授業実践を振り返り、学習者の英語力の伸び、および、学習者の英語発音の特徴を分析し、私立大学情報教育協会(東京)、JASELE 第45回弘前研究大会(青森)で研究成果を発表した。さらに、世界の様々な英語発音を聞き比べるウェブサイト「Sounds of Englishes」のコンセプトとデータ収集手法についてバンコク・ケンブリッジ・大阪でそれぞれ研究報告をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成30年度の実施状況報告書で報告した通り、初年度の研究がスムーズに進んだことの影響が現在まで及んでいる。
余力で着手した「Sounds of Englishes」「Speech Saver」の構築についても、問題なく進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書の時点で計画していた項目のうち 【音素カウンターの充実】については、ほぼ完成形となっているため、併用して用いる「Sounds of Englishes」の充実及びデータ分析手法の検討を行う。 【指導実践】については、引き続き「Sounds of Englishes」「Speech Saver」と併用した実践に取り組む。 【効果の検証・研究成果の報告】については、今後、大学3,4年生を対象とした授業活動として、より音声学の知識を必要とする授業活動に取り組み、学習者が、英語音声を理論的に把握できるよう努める。
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Causes of Carryover |
物品費が予定していた額より安かったため次年度使用額となった。ウェブページ開発およびデータ分析にともなう人件費・謝金として使用する。
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Research Products
(13 results)