2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on a Neural Network Model of Second Language Acquisition and First Language Interference
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17K02971
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
小林 昌博 鳥取大学, 教育支援・国際交流推進機構, 教授 (50361150)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 授業形態 / オンライン / 対面 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、ニューラルネットワークモデルを用いて日本語英語学習者の英語学習過程における母語知識の影響を調査してきた。令和3年度においては、これまでの知見に基づいて将来的な教材開発と授業環境の構築を行う準備の一つとして学習者のニーズを知るためにアンケート調査を実施した。コロナ禍における授業形態としては「ライブ形式のオンライン授業」と録画を利用した「オンデマンド型のオンライン授業」が一般的となっている。令和3年3月には文部科学省が全国の学生約3,000名に対して学生生活とオンライン授業に関する大規模なアンケート調査を実施しており、オンライン授業の利点や問題点などが指摘された。これらの先行研究を受けて、特に語学教育において、従来の「対面形式の授業」と「ライブ型オンライン授業」、「オンデマンド型オンライン授業」の3つ形態を満足度や理解度の観点から比較検討した。調査対象としたのは学部学生1年生および2年生合計303名であった。質問項目としては、大学の英語の授業について「授業の理解度」と「教員と学生のやりとりの量」、「ペアワークなどの学生間のやりとりの量」、また「ペアワークやグループワークの有効性」などに関して5件法で調査をした。調査データにおいて授業形態を要因とする1要因分散分析を行ったところ、理解度に関しては授業形態間で有意な差が見られなかったが、その他の項目に関しては「対面」と「ライブ形式」の群と「オンデマンド型」の群の間で有意な差が見られ、「対面形式」と「ライブ形式」の優位性が確認された。「ペアワークがうまく機能したかどうか」については「対面形式」と「ライブ形式」の間でも差が見られ、やはり「対面形式」の優位性が確認できた。今後は、オンライン形式と対面形式を融合し新たな授業形態を模索していく予定である。
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