2018 Fiscal Year Research-status Report
教室にやる気の「潮流」を作る枠組みの検証と実践―日本人大学生英語学習者を対象に―
Project/Area Number |
17K02983
|
Research Institution | Seisen University. |
Principal Investigator |
阿川 敏恵 清泉女子大学, 付置研究所, 准教授 (90409805)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 英語学習者の動機づけ / DMCs |
Outline of Annual Research Achievements |
H30年度は、以下の1), 2), 3)の事柄を実施し、4)に記載された通りの成果を上げることができた。 1) 面接調査・分析ーDMCs (Directed Motivational Currents) を体験したと考えられる英語学習者への面接調査を継続した。"Motigraph" を描いてもらったうえで半構造化面接調査を実施した。得られた音声データを書き起こして、複線経路・等至性アプローチ (Trajectory Equifinality Approach: TEA)を用いて、調査参加者の動機づけの変遷と変遷の要因について分析を行った。 2) 研究ならびに研究法に関する知見の積み上げ--学会への参加ならびに先行研究のレビューを通じて、DMCsを中心に英語学習者の動機づけに関連した最新の研究の情報収集をおこなった。また、TEAのワークショップに参加するなどして、研究手法についても理解を深めた。 3) 教育実践--教室内にDMCsを起こす試みをデザインし,教育介入を実施した。 4) 国際学会での発表--1)の調査結果をポーランドで開催された国際学会 (Individual differences in second language learning and teaching II: The individual and the context)にて発表した。発表後の質疑応答セッションでは、ポーランド、カナダ、ルーマニア、中国等の研究者からの質問ならびにコメントを得ることができた。この発表ならびに発表後の活発な議論をつうじて本研究への興味・関心・理解を分かち合うことができたと考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
面接調査の継続とその結果発表を行うことができた。また、面接調査結果をまとめた論文執筆を開始することができた。 グループDMCsを起こすための教育介入をデザインし、実施することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後以下の事項を実施する予定である: 1) 面接調査の結果を論文にまとめ、学術誌へ投稿する。 2) 「稀な」現象であると言われるDMCsについてその要因を明らかにすることを目的に、DMCsに至らなかったケースについても調査する。
|
Causes of Carryover |
今年度実施した面接調査について、謝礼金なしで調査に応じてくださった参加者が複数いたため、当初計画よりも少ない支出で面接調査を実施することができた。そのため、人件費・謝礼金の項目の支出が抑えられ、25,000円程度の残額が生じた。
|
Research Products
(3 results)