2019 Fiscal Year Research-status Report
教室にやる気の「潮流」を作る枠組みの検証と実践―日本人大学生英語学習者を対象に―
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17K02983
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Research Institution | Seisen University. |
Principal Investigator |
阿川 敏恵 清泉女子大学, 付置研究所, 教授 (90409805)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 動機づけ / EFL学習者 / L2理想自己 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、英語e-learning に注目して、ラーニングマネジメントと学習状況ならびに学習者の動機づけの関係を調査・分析した。理論的な枠組みとしてDMCs (Directed Motivational Currents)と親和性の高いL2 Motivational Self System を使用し、L2使用者としてのビジョン(L2 理想自己)と英語学習への動機づけの関連を、量的・質的データ分析を通じて示すことを試みた。 上記の研究成果について2019年度中に、国内学会(全国大会)ならびに研究会で口頭発表をおこなった。また、都内でおこなった招待講演にて、本研究で得られた知見に触れる機会を得た。これにより、一般の方々が動機づけの理解を多少なりとも深めていただくことができたのではないかと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
DMCs(Directed Motivational Currents) という稀な現象を捉えることにやや時間を要している。具体的に言えば、当初予定していたグループDMCsを教室内に引き起こすことが容易ではなく、従ってそれを記録する作業も遅れている。 結果として、2019年度は個人レベルでのDMCsについて更なる知見を得て、グループDMCsを喚起することへのヒントとすることに注力した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、DMCsを体験した人と体験しなかった人を比較し、何がDMCsを引き起こすのか、また何がDMCsに乗ることの障害になるのかを探っていきたい。 調査の方法としては面接調査を予定している。従来のように研究参加者に直接会って聞き取り調査を行うのは難しい状況であるので、オンライン会議システムの利用を検討している。分析方法はTEA(複線径路・等至性アプローチ)ならびにM-GTA(修正ストラウス・グレイザー版GTA)を検討している。
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Causes of Carryover |
2020年6月にカナダ・ノバスコシア州で開催される学会(PLL4:Phycology of Language Learning 4)で発表予定であり、そのための支出(学会参加費、航空券代金、ホテル宿泊料)をすでに立て替え払いしている。したがって、実質的には予算分を消化しているといえる。しかし手続き上、代金の清算は学会終了・帰国後となるため、研究代表者個人が学会に係る旅費その他を立て替えた状態で年度をまたいでいる。このため帳簿上残高があるように見えているだけである。
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Research Products
(4 results)