2020 Fiscal Year Annual Research Report
Empathy in Intercultural Communication: A Study of Conversations Between and Among Japanese and English Speakers
Project/Area Number |
17K02984
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
山本 綾 昭和女子大学, 国際学部, 准教授 (10376999)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 共感 / 英語 / 日本語 / 英語母語話者 / 日本語母語話者 / 相互行為 / 談話分析 / 接触場面 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、日本語母語話者と英語母語話者による会話を記録・観察し、会話参加者間の共感的なやりとりとはどのようなものか、また共感がどのように達成されるのかについて探ってきた。2017、2018年度は、収録済みの会話データやコーパスに基づく調査を行うとともに、日英の会話を収録し会話データベースの作成を進めた。2019年度は、データベースを完成させ分析に着手し、成果の一部を報告した。2020年度は、分析と成果報告をさらに進めるために補助事業期間の延長を申請し、以下に取り組んだ。 1.共感を示す応答表現としての「わかる」についての調査:日本語母語話者ペアおよび小グループによる日本語の雑談データを用い、「わかる」の出現頻度や共起要素の傾向を明らかにし、さらに「わかる」が出現する位置と話者交替の関係、会話における機能について考察した。得られた知見は、NINJAL国際シンポジウム第11回日本語実用言語学国際会議 (ICPLJ11)にて報告した。 2.評価をめぐる言語行動に関する調査:日本語母語話者とイギリス出身の英語母語話者からなる小グループによる英語の雑談データを用い、出来事や物事について評価するやりとりを分析した。主観的な価値判断を述べる発話を評価ととらえ、その形式や現れる位置を調べるとともに、評価発話の連鎖や会話の展開などについて事例を基に検討した。得られた知見は、大学英語教育学会(JACET)第59回国際大会シンポジウムにて報告する予定であったが、採択後に大会が中止となり2020年度中に報告することは叶わなかった。 しかし、この取り組みが契機となって発展的な研究課題の構想に至り、それが2021年度に科研費研究課題として新規採択された。2020年度までの研究成果を礎として、引き続き日本語と英語の会話データ収集・分析を進めていく予定である。
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Research Products
(4 results)