2022 Fiscal Year Annual Research Report
Factors affecting willingness to communicate in English -Focusing on the use of Japanese-
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17K02990
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
今野 勝幸 龍谷大学, 社会学部, 講師 (00636970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 篤美 名城大学, 外国語学部, 講師 (10749469)
古賀 功 龍谷大学, 理工学部, 准教授 (90528754)
TWEED Andrew 創価大学, ワールドランゲージセンター, 講師 (30788823)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | WTC / emotion / motivation / 会話意欲 / 情緒要因 / スピーキング |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、日本人英語学習者が2分間の英会話に従事した際のWTCの変動に影響する要因を、量的・質的の両面から分析した。まず、WTCに影響する要因として、自信、不安、そして楽しさという3つを想定して分析を行った。この楽しさとは、何か新しいことや予期していなかったことを達成した際に感じられる、言語学習動機づけに影響する情緒要因として近年注目されている。分析の結果、WTC、自信、そして楽しさは会話中に向上し、逆に不安は低下する傾向にあることが分かった。続いて、それぞれの関係性を分析すると、これら3つの要因は会話中のWTCに対して大きな役割を果たすことに加え、これら3つの中では、楽しさが最も重要な役割を果たす可能性が示された。次に、上記の変動に与えた影響要因について、参加者が挙げたWTCが上がったと思われる理由と、下がったと思われる理由を分析した。特に興味深い結果は、WTCが向上した参加者に見られた。これらの参加者は更に、もともとWTCが高かった参加者と、会話開始時にはWTCが低かった参加者に分類された。前者における向上の理由で顕著だったのが会話に対する「楽しさ」と「興味」であった一方、動機づけ要因としては負の要因として考えられる「義務感」も目立った。この義務感を掘り下げると、対話者への気遣いから来るものであることがわかり、我々がこれまで得た研究成果を裏付けるものであった。一方、もともとWTCが低かったグループについても、「楽しさ」と「興味」が理由として見られたが、「達成感」が最も顕著な理由として見られた。量的な分析の結果と合わせて、日本人同士が英会話をする際のWTCを高めるには、達成感に由来する楽しさが重要である可能性が示された。教室内で会話の活動を行う際には、それぞれの活動に明確な達成目標を設定し、それを達成するための方法の指導と練習が欠かせないことが、改めて明らかになった。
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Research Products
(2 results)