2018 Fiscal Year Research-status Report
タスクの繰り返しによるライティング発達パタンの理解:複雑系理論に基づく長期的研究
Project/Area Number |
17K02991
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
馬場 今日子 金城学院大学, 文学部, 准教授 (30454333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新多 了 名古屋学院大学, 外国語学部, 教授 (00445933)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 第二言語習得 / ライティング発達 / 流暢さの発達 / 複雑系理論 / 長期的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究全体の目的は、これまでに申請者らが行ってきた基礎的な研究(科学研究費補助金課題番号21520643、および24520716平成21~28年度)を量的・質的に発展させ、より広範な理論的・方法論的示唆を得ることである。これまでの申請者らの研究では同様の英語力や学習環境に置かれた日本人英語学習者が同一のライティングタスク(時間制限付きライティング)を授業で毎週、1年間繰り返した場合、ライティングにどのような変化が起こるのかを複雑系理論のアプローチから探索的に調べ、いくつかの長期的混合型研究法(longitudinal mixed methods research)を開発してきた。本研究は個人および集団レベルの発達パタンを分類・整理することによって体系化し、それぞれの発達パタンが形成される要因を明らかにすることが目的である。そのために必要な新しい研究手法のさらなる開発も目指す。
平成30年度は研究計画にしたがい、3つのことを行った。(1)これまでに採取したデータのデータベース化、(2)新たなデータの採取、そして(3)発達パタンの体系化である。(1)および(2)については昨年度と同様の方法でこれらを行った。また、(3)については分析を試み、論文を一本執筆した。さらに新たな分析を行った上で国際学会にて発表を行った。現在この発表の内容を論文にまとめており、この論文は国際プロジェクトとして制作が進められている本に収録される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の通り、研究計画に従って概順調にデータ採取、データベース化が進み、発達パタンの体系化の試みも行っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は、新たなデータ採取、30年度に採取したデータのデータベース化、ライティング発達パタンの要因分析を試みる予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)データベース化の作業を外部委託する予定であったが、委託のタイミングが遅れたため。
(使用計画)前年度分と合わせ、データベース化作業の外部委託に使用する予定である。
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