2020 Fiscal Year Research-status Report
ペアワークにおける学習とL2モチベーション:社会文化理論からの考察
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17K02992
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
田中 貴子 同志社大学, 文学部, 准教授 (50434676)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 英語教育 / 学習意欲 / 協働学習 / 質的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本調査は、第二言語(英語)の習熟度(TOEFL-ITPのスコアを使用)や教材のトピック(バイリンガリズム)への関心度の相違等を考慮に入れたペアを作成し、協働学習における学びとモチベーションの構築について考察していくものである。
2020年度は、5か年の事業計画の4年目にあたる。分析方法を再検討しつつPair 2のデータ書き起こし及び分析を開始し現在も分析を進めている状況である。Pair 2はPair 1(英語力が同レベルでバイリンガリズムへの興味に差が見られる組み合わせ)とは異なり英語力に差があり、バイリンガリズムへの関心度が似ている組み合わせである。 個人のreading task、ペア活動でのreading task、その後の個人でのreading taskにおける回答の変化、またそれぞれの時点でのモチベーションの変化、その要因に関して、録画データや参加者の視点を通した振り返りシートやstimulated recall interviewsなどから、ペアの性質や理解の共有、そしてモチベーションの変化および解答(理解)の変化などの観点から考察を進めている。 また、昨年度より検討していた書きおこしの効率化については、音声自動認識サービスを活用した。しかし、そのサービスを前提とする録音でなかったせいかあまり精度が高くなく手作業での修正が多く必要となった。民間の書きおこしサービスへデータの書きおこしを依頼する形も考えたが、個人情報を含むこと、研究参加同意書にその旨明記していなかったため依頼はしなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
Pair 2の書きおこしと分析方法の再検討を行っていること、また、予定していた学会参加等もキャンセルとなったことなど。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はPair 1 & 2、それぞれの分析結果、そしてペア間の比較なども行なっていく。 学会や専門分野を同じくする研究者との交流をオンラインを活用し、発表や論文執筆へつなげていくべく進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画においては、2020年度は学会参加や発表を軸に進めるべくその経費を請求していたが、新型コロナの影響でキャンセルとなったため。2021年度はオンラインで開催される学会も増えているため、その機会を活用するなどしていきたい。
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