2020 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of group environment on EFL learners' motivation
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17K02993
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 美津子 大阪大学, マルチリンガル教育センター, 講師 (70732840)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 動機づけ / 学習環境 / グループ・ダイナミックス / グループワーク / 個人差要因 / ビリーフ / 心理欲求 / 性差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題の主目的は、グループワークを取り入れて英語学習を行う学習環境に焦点を当て、グループワーク環境と学習者の個人差要因の関係を検討することである。最終年度は、グループワーク環境が動機づけに及ぼす影響について、集団レベル(グループレベル)で分析を行い、グループごとの環境の差異が動機づけに及ぼす影響について検討した。また、グループワークを用いた英語学習に対する動機づけに影響を及ぼしうる個人差要因としてビリーフ、性差、心理欲求に焦点を当て、これらの個人差要因が動機づけに及ぼす影響にグループワーク環境の差異がどのような変化をもたらすのかを検討した。分析の結果、グループワーク環境が動機づけに及ぼす影響は集団レベルでも有意なものであり、グループワーク環境によって動機づけが異なる傾向にあることが明らかになった。また、個人差要因が動機づけに及ぼす影響もグループワーク環境によって異なるものがあることがわかった。この研究成果は2021年3月に開催された国際学会(The American Association for Applied Linguistics (AAAL) 2021 Virtual Conference)において発表した。また、論文についても執筆を終え国際誌に投稿した(現在査読中)。研究期間全体を通じて実施した研究の主な成果としては、グループワーク環境を測る質問紙を作成し、個々の学習者のグループワーク環境の捉え方(認知)と動機づけ及び学習成果の関係や、動機づけに影響を及ぼすグループワーク環境と個人差要因の相互作用、さらに、アクティブ・ラーニングの学習環境において、性差、自己観が動機づけに及ぼす影響を明らかにしたことが挙げられる。本研究から得られた知見は、当該研究分野の発展に貢献するのみならず、外国語の授業においては、グループワークを取り入れることが多いことから、グループワークをうまく機能させ、学習者の動機づけを高めることにも役立つものと思われる。
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Research Products
(5 results)