2022 Fiscal Year Research-status Report
英語学習者によるフォーカス・オン・フォームのメカニズム解明と学習活動の開発研究
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17K02996
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
名部井 敏代 関西大学, 外国語学部, 教授 (20368187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 清美 関西大学, 外国語学部, 教授 (80210665)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フォーカス・オン・フォーム / メタ言語的意識 / ランゲージング / 社会文化理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の焦点「フォーカス・オン・フォーム」は、本来認知的アプローチをとる第二言語習得研究の枠組みで用いられてきたが、これを、学習活動の主体者である学習者の視点も含めた、より複合的な視点で第二言語習得を考察することを可能にする社会文化理論の枠組みで捉え直し考察を深めてきた。そして、社会文化的枠組みでの「フォーカス・オン・フォーム」を、リーディング授業で効果的に展開する指導法を考案・実践するモデルの考察を試みてきた。 「フォーカス・オン・フォーム」という概念は、第二言語学習に向けた指導中のメタ言語的意識の操作を意味しており、社会文化理論の枠組みでのメタ言語的意識の喚起・高揚方法として、この理論が重視する学習者同士の対話、つまりランゲージングが妥当と考え、それを用いたリーディングの指導の構築を模索してきた。これはすなわち、インプット強化が施されたリーディング素材や学習課題での発問で「フォーカス・オン・フォーム」の発現や操作を試みることでもあった。しかし、リーディングは、受動的な技能であるため、スピーキングやライティングのような能動的技能に比べ、学習者のメタ言語意識を高揚させることは容易ではない上、孤立した学習者ではメタ言語的意識の発現やその程度に変化を起こすことが難しいことが示唆された。学習者自身の「フォーカス・オン・フォーム」とその方策としてのランゲージングの意義を理解し、それを活かした学習環境づくりの必要性が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者は、2021年度に引き続き2022年度も学内業務の遂行に多くの時間がとられ、研究に割ける時間が全くなかった。そのため、前年度までに収集したデータの詳細分析と論文作成が遂行できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までに収集できているリーディングおよびライティング受講生からのデータを分析し発表することで本研究の成果を出す考えである。
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Causes of Carryover |
学内業務過多のため、計画通り計画が遂行できず、助成金も使用できなかった。 2023年度は、収集済みデータを分析し、その結果発表を行う計画である。ついては、2023年度に生じた使用額は(1)分析補助の大学院生アルバイト謝金、(2)論文執筆構成謝金、(3)論文発表に関わる旅費、さらに(4)必要な消耗物品・書籍の購入に用いる計画である。
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