2022 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring Global Citizenship: An Analysis from Intercultural Communication between Japan and the Philippines
Project/Area Number |
17K03001
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
森泉 哲 南山大学, 国際教養学部, 教授 (60310588)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フィリピン / 異文化コミュニケーション / 英語教育産業 / グローバルシティズンシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、フィリピン英語講師との異文化コミュニケーションに関する研究を進めると同時に、グローバルシティズンシップに対する日本人の意識調査に関する研究を進めることができた。 まず、フィリピン英語教育産業に関する研究に関して、新型コロナウィルスの影響により渡航できないでいたが、3年ぶりにフィリピン・セブの英語学校を訪れ参与観察ならびにインタビュー調査を行うことができた。コロナ禍前に収集したデータを整理するとともに、この3年間での変化も含めて、日本人の異文化コミュニケーションのありようについて追加データを収集した。そこで現在はその報告を学術雑誌に公表するための準備を行っている。具体的には、フィリピン人英語講師は、日本人の英語発話に関する間違いや態度について寛容的であり、文化的交流を深めるのを楽しみながら授業を行っているものの、産業モデルとして受講者中心の評価システムについて不満を抱いていることが明らかとなり、フィリピン英語教育産業に関する社会構造や意識の変容が期待されることが示唆された。 グローバルシティズンシップと異文化コミュニケーションに関する意識調査については、その結果を英語論文として発表した。日本人社会人450名に対してグローバルシティズンシップと社会的態度との関連を調査した結果、多文化主義的な態度とグローバルシティズンシップは正の関連がみられ、ボランティア活動などの社会的参加を促すことが明らかとなった。一方、マイノリティに対して同化的な態度や過度の個人の違いを認める態度は、むしろ社会的参加と関連がみられなかった。このことから、日本人が異文化に対してより寛容かつ包摂的態度を保持するためには、グローバルシティズンシップの育成も重要であることを指摘した。
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Research Products
(1 results)
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[Book] Globalized Identities: The impact of globalization on self and identity2022
Author(s)
Iva Katzarska-Miller, Stephen Reysen, M Faucher, Angel D. Armenta, Jessica R. Bray, Michael A. Zarate, Mark Cleveland, Simon Ozer, Milan Obaidi, Nur Soylu Yalcinkaya, Sheila Croucher, Jessica McKenzie, Emily Leighton, Macy Davis, Jose J. Reyes, Satoshi Moriizumi, Courtney Smith, Nadine Etzkorn, & Gerhard Reese
Total Pages
345
Publisher
Palgrave Macmillan
ISBN
978-3031046438