2020 Fiscal Year Research-status Report
学習者特性に応じた自己調整学習力の強化のための介入方法の検討
Project/Area Number |
17K03027
|
Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
吉田 国子 東京都市大学, 共通教育部, 教授 (40298021)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 貴之 長野県立大学, グローバルマネジメント学部, 准教授 (40383468)
南津 佳広 大阪電気通信大学, 共通教育機構, 准教授 (70616292)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 自己調整学習 / 学習者特性 / メタ認知利用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自己調整学習が困難な学習者を特性別に類型化し、学習者の自らの学びを振り返る学習記録を継続的に課し、その記述を精緻化する教育的介入を行うことで、学習者特性に応じた支援方法を提案することを目的としている。2018年度、19年度の研究結果から、学習者のパーソナリティ特性のひとつである、Conscientiouness と自己調整学習を推進する要素のひとつである、自己の自己調整度合いについて適切な情報を受け取れるかどうか、の2点に正の相関関係があることが示唆された。これを踏まえて、2020年度は学習記録の中から、特徴的な記述を拾い出し、聞き取り調査を行う予定であった。しかしながら、20年度は新型コロナ肺炎のパンデミックの影響により、大学授業がほとんど全てオンライン授業となり、また、その形態も、未だ経験したことのない、リアルタイム配信型オンライン授業や、オンディマンド型授業等、様々な形態となった。これにより、従来型の対面授業を想定して作成した学習記録が、実際行われる授業形態と合致しないという事態が発生した。つまり、本研究の核となる、学習記録の記載、回収、分析が全く行えなかった。また、学習記録の分析から、自己調整学習が進んでいる、あるいは、進んでいない学習者を抽出して、直接聞き取り調査を行う予定であったが、記録そのものが取れなかったため、それに呼応して、聞き取り調査へと進めることができなかった。よって、大変遺憾ながら、本研究における2021年度の研究成果は、全く上げることができなかったことをここに報告する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ肺炎の蔓延防止措置により、対面授業が無くなったため、学習記録の収集と分析、学習者に対する聞き取り調査を全く行うことができなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度において、オンライン授業が継続しており、この授業形態に応じた学習記録の収集が必要である。まずは、対面授業とオンライン授業の学習環境の差異に即した形にするために、学習記録の記載項目の変更を行い、学習記録のデザインそのものを見直す。これを用いて、本年度前期後半から後期前半にかけて、データ収集を行う。次いでその分析から、聞き取り対象者を選抜し、可能であれば対面で、難しい場合は、オンラインにてインタビューを行い、オンライン授業下における、学習者の自己調整学習能力の涵養とその支援の方法について、考察を加える予定である。
|
Causes of Carryover |
新型コロナ肺炎の蔓延防止のため、研究を実質的に一時中断したため。2021年度においては、聞き取り調査のための交通費、成果発表のための学会参加費等に使用する予定である。
|