2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of critical thinking tests for Japanese learners of English
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17K03029
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
峯島 道夫 新潟医療福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (10512981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 理恵 新潟医療福祉大学, 社会福祉学部, 助教 (40766987)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 批判的思考力 / クリティカルシンキング / 評価 / 測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1年目の目標は、既成の批判的思考力テストの分析であった。ところが、関東甲信越英語教育学会新潟大会で、批判的思考力と密接に関連する「学びに向かう力・人間性等」をテーマとしたシンポジウムで問題提起をすることとなった。このような事情と海外の批判的思考力テストと解答・解説の入手の困難さのため、研究分担者と相談の上、研究の1年目と2年目の計画内容を入れ替えることとした。つまり当初2年目に計画していた批判的思考力テストの題材探しとテスト項目作成を1年目に行い、それを上記の学会等で発表・論文化することとした。この変更による研究全体への実質的な支障はないであろうし、むしろ最終目標とするテストのたたき台が1年目に得られたことは結果的に良かったと思われる。 1年目の研究の具体的な成果は以下の通りである。田中ほか(2011)で取り上げられていた"I Have Never Seen You Before"という物語文を批判的に分析した。同書は、作者の考えを正確に読み取ることを目標にしていると考えられるが、学校教育では、さらに作品を主体的・批判的に評価できるようになることが望ましい。そのため3つの指導法を提案した。 ①批判的思考を促す発問による指導。例えば、作者の意図にとって都合の悪い事実を明らかにするような発問により、学習者に別の視点から再考する機会を与える。 ②学習者間の対話活動。学習者間で意見を交換することで、自分にはなかった視点・論点に気づかせる。例えば、ある登場人物を作者は肯定的に評価しているが、必ずしもそうとも言えない論拠を聴くことで、狭い単一的な見方から解放される。 ③対置テキストによる指導。題材の物語文とその原典とを比較・対照することで、その異同に気づかせる。以上の研究内容を上記シンポジウム、全国英語教育学会で口頭発表し、論文化したものを中部地区英語教育学会紀要で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記に述べた通り、2年目の計画を1年目に行った。当初の2年目の計画は英語CT力測定テストの開発であったので、有望なテストの題材が見つかったことを考慮すれば、おおむね順調に進んでいると言えるだろう。
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Strategy for Future Research Activity |
一年目に予定していた海外で使われている批判的思考力テストの分析を行う。対象はCornell Critical Thinking TEST LEVEL Xである。既に購入済みであり、他の研究分担者にも分析をお願いしている。現在Administrative Manualの到着を待っている段階である。 また、批判的思考力テストの題材についてさらに考察を深め、11月に開催される第44回JALT(静岡)において学会発表の予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は約3万円であり、ほぼ計画通りの使用であったと言える。
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Research Products
(5 results)