2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of critical thinking tests for Japanese learners of English
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17K03029
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
峯島 道夫 新潟県立大学, 国際地域学部, 准教授 (10512981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 理恵 新潟医療福祉大学, 社会福祉学部, 助教 (40766987)
茅野 潤一郎 新潟県立大学, 国際地域学部, 教授 (50413753)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 批判的思考 / クリティカルシンキング / 批判的な読み / クリティカルリーディング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主な要素である批判的思考力を評価するテストの作成は昨年度までにほとんど終了したため、本年度は批判的思考に関係する、テキストの著者と読み手との関係に焦点を絞り研究した。具体的には、学習指導要領が示す「思考力・判断力・表現力」の下位目標である「コミュニケーションを行う目的や場面、状況」には「コミュニケーションを行う相手との関係性」が含まれていることを確認した上で、この関係性をレジスター(言語使用域) におけるテナーと解釈し、新しい中学校の教科書6種類、1年生から3年生までのもの計18種類における著者と読み手との関係性に当てはめて、教科書テキストにみられるテナーの類型化と各パターンにおける関係性の強さについて考察した。その結果、5つのパターンが認められ、それを基に、両者の関係性強化のための方策3例を提示した。一つは、テキスト読解後に行う、一人称として著者に返信をするライティング活動である。もう一つは、読みの前に提示する著者の詳細な紹介である。最後が、テキストの著者の一人称での独白である。これらによって著者と読み手との関係性は強められると考えられる。研究の結論として、日本の英語教育では、教科書は読みにおいて英文の意味が理解できればよしとされ、テキストの著者は不在でも構わないが、そのような教授・学習習慣が学習者のテキストの批判的な読みの習得を困難にさせている遠因になっているのではないかとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の主なねらいである批判的思考力を評価するテストの作成は昨年度に終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は最終年度となるため、これまでの研究成果をまとめることととなる。
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Causes of Carryover |
コロナ感染拡大防止の観点から、国内外の学会、研修会等への出席を見合わせたことと、最終年度の研究成果のまとめが計画通りに進まなかったため。
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Research Products
(1 results)