2017 Fiscal Year Research-status Report
ドイツ語で「気づく」-自律学習を促進するプロジェクト授業の開発
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17K03032
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
齊藤 公輔 中京大学, 国際教養学部, 准教授 (90532648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 憲和 立命館大学, 法学部, 准教授 (80464593)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ドイツ語教育 / 外国語教育 / ICT教育 / 自律学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はドイツ語学習者の「気づき」について、日本語を介さず目標言語であるドイツ語によって気づくことを促進する方策を追求するものである。これについて、これまで目標言語で気づきを得るための「仕掛け」について研究を進めてきた。その仕掛けの一つとしてICTに着目し、語学教育現場におけるICT利用方法について調査を行った。特に授業支援アプリケーションを用いた授業に着目し、授業時間内における授業支援アプリケーションの利用が学習者にどのような効果をもたらすかを中心にデータを収集してきた。なお、授業支援アプリケーションを用いた授業を展開しているドイツ語クラス数が限定されていることから、調査段階では英語教育にも対象を拡大してデータ収集を行った。 前年度に学習者1人につきタブレット端末1台および授業支援アプリケーションの導入を行った高等学校の生徒を対象に、英語授業時においてICTを利用したことによる内省的な変化についてインタビューを行った。同校はICT導入1年目にあたるため、対象者はそれ以前にICTを利用した教育に親しんでおらず、それゆえICT利用前と利用後の変化に気づきやすいと判断した。インタビューは学習成績の上位グループから1名と下位グループから1名を対象に行い、研究協力者がインタビュアーとなり内容を録音した。 分析方法はインタビュー分析手法の1つであるSCATを用いる予定であるため、SCAT専門家を招いて分析に関する講習を受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初はドイツ語クラスに限定して研究を行う予定であったが、授業支援アプリケーションを導入しているクラス数が非常に少なかったため、対象を英語教育にも拡大することとした。その際、大学のドイツ語授業と同レベルの英語教育を実施していることが望ましいと考え、高等学校を追加研究対象とした。それゆえ高等学校の選別、英語教師への研究協力依頼などをする必要が生じ、結果としてやや遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度について、高等学校生徒のインタビューデータは収集が完了しているが、比較対象としてICT未導入クラスの生徒にもインタビューを試みるつもりである。また、インタビュー対象を中等学校にも拡大する必要があるかを検討する。ドイツ語クラスに関しては本年度にインタビューを行う。これらのインタビューデータをそれぞれSCATで分析し、それらに共通する気づきの要素を見つけ出す。 次年度について、インタビュー分析を完了させたのちに研究成果発表の準備に取り掛かる。具体的には著書を出版することとする。
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Causes of Carryover |
次年度に図書を出版予定であり、印刷費等に利用する予定である。
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Research Products
(3 results)