2019 Fiscal Year Research-status Report
ドイツ語で「気づく」-自律学習を促進するプロジェクト授業の開発
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17K03032
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
齊藤 公輔 中京大学, 国際教養学部, 准教授 (90532648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 憲和 立命館大学, 法学部, 准教授 (80464593)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ドイツ語教育 / CEFR / 『めやす』 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は第1に『めやす』に基づく外国語授業のあり方、第2に外国語授業のユニバーサルデザインについても考察した。 第1に関して、特に『めやす』とCEFRの共通点と相違点を検討した。両者ともに外国語教育の指針として日本でも広く知られているが、作られた背景や経緯が異なることに起因する相違点も少なくない。両者を教育現場に導入する意義の観点から、ハイブリットとしての指針作りを提案した。CEFRに準拠した教材は、それを最後まで通して学習することで各レベルに到達することを前提としている一方、『めやす』は原則としてプロジェクト授業の実践を通して学習経験を積み上げることを前提としている。それゆえ両者には授業計画上の相違点があるため、これらを柔軟に組み合わせて授業を行うことが肝要であるとした。特に『めやす』が志向する21世紀型スキルの習得に着目し、CEFRと『めやす』を掛け合わせた授業により多元的な学びを実現することができるとした。
第2に関して、障害のある学習者に配慮した授業づくりについて検討した。従来に比べ学習者増も多様化してきている中、2016年度障害者差別解消法の施行に伴い教育機関も障害のある学生に対し十分な配慮をすることが義務化されている。その中でもいわゆる「目に見える障害」がある学生への配慮と「目に見えない障害」がある学生への配慮を分けて検討する必要がある。後者については特に現場の教員が実質的な対応を求められるケースが大半であるが、具体的な対応策についての情報が共有されているとは言い難い状況にある。こうした問題を解決するため、障害の有無にかかわらずすべての学習者が公平に教育を受けられる機会を提供するユニバーサルデザインの授業が求められるとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今回出版を計画しており、そのために1年延長することとなった。すでに原稿の取りまとめに着手している。しかし出版社との調整が遅れており、次年度後半に出版することができるよう十分なコンタクトを取っていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度に書籍発行する。5月中に原稿を取りまとめ、6月に出版社へ入稿する。現在社会的混乱により情報共有等がさらに遅れることが懸念されるが、8月までに最終稿を出し終えることを目指す。最終的な出版時期は今後調整することになるが、2020年内には出版できる見通しである。
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Causes of Carryover |
研究成果を出版することにしたため、出版費用とする。
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Research Products
(3 results)