2018 Fiscal Year Research-status Report
History compilation and family tree of early modern Japan
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17K03100
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| Research Institution | Shinshu University |
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Principal Investigator |
山本 英二 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (20262678)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 由緒書 / 偽系図 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、当初の研究計画に基づき、家系図・由緒書・偽文書に関する史料調査をおこなった。主な調査機関は、徳川林政史研究所・東京大学史料編纂所・国立公文書館内閣文庫・国立国会図書館・静岡県湖西市教育委員会である。また史料調査先は、長野県木曾郡王滝村御嶽神社・新潟県小千谷市魚沼神社・静岡県浜松市龍雲寺である。
徳川林政史研究所では、信州松本藩戸田家文書を調査し、19世紀における松本藩戸田家の家系図編纂事業についてデータを収集することができた。とくに家系譜編纂に関する重要な史料については、複写を依頼し、画像データの収集に努めた。またあわせて東京大学史料編纂所・内閣文庫・国会図書館では、各大名家をはじめとする武士の家系図に関する史料を収集し、調書を作成することができた。
御嶽神社では、御嶽神社神主瀧家の家系図について調査を進めた。また瀧家文書については古文書目録編成をほぼ終了し、データ入力作業と点検作業を進め、あわせてデジタルカメラによる画像撮影・収集作業を進めた。
魚沼神社でも、越後国神社由緒書に関する調査をおこなった。魚沼神社では古文書の目録編成作業はほぼ終了しており、目録データの入力・修正作業をおこない、あわせて神社由緒書のデジタルカメラによる撮影作業を鋭意進めた。
以上の調査により、本年度は、松本藩戸田家が享保年間に幕府から由緒の問合せを受けたこと、寛政年間以降、本格的に家譜編纂事業を展開したこと、および偽系図作成について明らかにする論文をまとめることができた。また幕府旗本を事例に、イエの由緒を語る先祖書・由緒書・親類書に関する古文書学的考察をおこなう論文を作成することができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究計画の2年目であり、データ収集作業を進めることを主要な研究課題としていた。史料調査は、全国各地において進めることができ、画像データ・目録データ・史料調書について、順調に蓄積することができた。なかでも主要な史料調査先である徳川林政史研究所・信州松本戸田家文書については、継続的に複数回の史料調査を実施し、多くの基礎データを収集・蓄積することができた。
またこうした基礎作業を進めるかたわら、研究テーマに関係する学術論文を2編発表することができ、成果を広く社会に還元することができた。
以上のことから、本年度の進捗状況については、おおむね順調に進展していると判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度は、研究計画の3年目を迎える。これまでのところ順調に研究は進展しており、とくに問題点や研究計画の変更は見当たらない。そこで来る最終年度に向けて、一層の史料調査を進めるとともに、研究計画の完遂を目指して、これまで収集したデータの分析作業を進める。また古文書目録の編成をほぼ終了している御嶽神社および魚沼神社については、古文書目録を完成させ、史料所蔵者および関連の市町村に成果の還元をおこないたいと考えている。
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| Causes of Carryover |
本年度は、各史料保存機関における史料複写費が思いのほか少なかった。これはもともと複写を予定をしていた史料が、インターネットなどによりデジタル史料として公開されたため、複写の必要がなくなったためである。そこで今後は、発生した次年度使用額を有効に利用し、史料調査を充実させたいと考えている。
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Research Products
(3 results)
