2021 Fiscal Year Research-status Report
History compilation and family tree of early modern Japan
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17K03100
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| Research Institution | Shinshu University |
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Principal Investigator |
山本 英二 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (20262678)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 家系図 / 由緒書 / 偽文書 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、当初の研究計画に基づき、家系図・由緒書・偽文書に関する資料調査をおこなった。新型コロナウイルスの感染状況が改善されなかったため、十全な史料調査は実施できなかった。しかしながら、①静岡県浜松市龍秀院、②神奈川県横浜市歴史博物館、③千葉県袖ケ浦市袖ケ浦市立図書館において史料調査を実施することができた。
①静岡県浜松市龍秀院では、同院の所蔵する古文書について、現状記録・取り上げ作業・目録編成・データ入力・デジタルカメラ撮影を実施した。②神奈川県横浜市歴史博物館では、相模国金沢六浦藩米倉家の史料展示を拝観し、合わせて米倉家文書の調査をおこなった。米倉家は17世紀後半に大名となった家柄であり、本研究で研究対象としている信州松本藩松平丹波守家（戸田家）の由緒・家系図に関わる比較・参照データを収集することができた。③千葉県袖ケ浦市袖ケ浦市立図書館においては、千葉県内の旗本役知に関する文献データの収集をおこなった。
また継続作業として、徳川林政史研究所所蔵「信州松本戸田家」の解読作業を進めた。本年度は、主に歴代藩主の記録である「御事実綱領」について解読を進めた。なかでも8代藩主戸田光年の「神龍院様御事実綱領」の分析を進め、系譜編纂・由緒言説の特徴について研究をおこなった。
以上の調査により、本年度も松本藩松平丹波守家に関する家系図・由緒に関する基礎データを収集することができた。本研究の成果の一部については、浜松市において招待講演をおこない、新聞取材を受けた。また関連する学術論文2編を公表することができた。ほかに名古屋市栄中日文化センターでも成果の一部を利用して啓発普及活動をおこなった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、当初計画の4年間を経過し、新型コロナウイルス蔓延を理由にした再延長期間の1年目であった。しかし新型コロナウイルの感染状況が一向に改善しなかったため、本来であれば、実施するべき史料調査を、最小限に縮小せざるを得なかった。そこで本年度は当初の研究計画を変更し、これまで収集してきた史料について、解読・分析することに作業を集中することとした。具体的には、徳川林政史研究所所蔵の「信州松本戸田家文書」の解読・分析作業を中心に進めた。こうした基礎作業を進めることで、学術論文1編・書評1編・新刊紹介1編・招待講演1件・カルチャーセンター講演1件を公表・実施することができ、成果を広く社会に還元することができた。
しかしながら、当初計画していた史料調査が不十分であったこともあり、再々延長を申請したことから、現在の進捗状況は、やや遅れていると判断せざるを得なかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度は、再々延長による最終年度に相当する。新型コロナウイルスの蔓延により、必ずしも順調とはいえない状況であるが、特に問題点や研究計画の変更は認められない。そこで本年度は、一層の史料調査を進めるとともに、研究の完遂を目指して、これまで収集してきた史料の分析作業を鋭意おこない、成果を公表し、社会還元を実現したい。ただ新型コロナの感染状況が改善しない場合に備えて、データ分析作業への切り替えも予定している。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウルスの感染状況が改善されず、緊急事態宣言などにより、本来であれば実施すべき史料調査が、最小限しか実施できなかった。そのため史料調査による旅費および撮影データのプリント代などの支出ができず、次年度使用額が生じた。そこで次年度は、新型コロナウイルスの感染状況を勘案しながら、当初計画していた史料調査を確実に実施し、計画的に予算を使用する予定である。
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Research Products
(3 results)
