2018 Fiscal Year Research-status Report
山川健次郎と近代日本の多角的研究 教育、東北、歴史認識
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17K03107
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
小宮 京 青山学院大学, 文学部, 准教授 (80451764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 健太郎 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (20580393)
中澤 俊輔 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (50707891)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 山川健次郎 / 東京帝国大学 / 高等教育 / 会津 / 戊辰戦争 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、山川健次郎(1854~1931)の関係資料の調査分析を通して、近代日本の教育政策をめぐる構想と、地域における文化事業ならびに課題解決の実態について検討を行う。従来、山川は帝国大学総長や会津人としての側面が強調されてきた。これに対して、山川の新たな一面に着目しつつ、民間や地域の視点を取り入れ、近代日本の教育政策とローカル・ガバナンスを再検討することが、本研究の目的である。 二年目にあたる本年度は、引き続き研究会を6回開催した。うち2回は、10月の学会報告に向けての打ち合わせを兼ねた。3回は、近代日本に関する研究報告を伺った。3月の研究会では、代表者・分担者の進捗状況を確認した。 この間、成果を世に問うことが出来た。研究代表者は、山川健次郎の生涯に関して研究を進め、会津の歴史認識との関わりや旧主松平家との関わり(「会津の歴史認識と山川健次郎」「会津の雪冤と山川健次郎」『WEBRONZA』)、さらに山川の留学に関する考察を論文として公表した(「山川健次郎の留学に関する一考察」『青山史学』第37号)。その他、明治維新150周年に関して、山川の出身地である福島県の地元紙からコメントを求められた(「維新再考 第8部 明日への伝言 現代編3」『福島民友』2018年12月3日朝刊)。研究分担者の中澤俊輔と佐藤健太郎は、山川健次郎の言説や、当時の政治状況に注目して、学会報告を行った。それから、中澤は山川健次郎顕彰会で記念講演を行った。また、佐藤は、戦前の公民教育に関して、共編著の書籍としてその成果を公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
代表者・分担者による各種資料調査は順調に進んでいる。 また、研究会で得た様々な研究者の知見を踏まえ、本研究を推進している。 研究成果を学会報告や論文として公表し、着実に成果を積み重ねている。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、本年度も関係者や資料調査を実施する予定である。 最終年度にあたる本年度は、研究のとりまとめに向けて研究会を開催し、成果を公表することを目指す。
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Causes of Carryover |
資料所蔵者の都合により、調査の日程がうまく組めず、次年度に持ち越しになったため。本年度はなるべく早く調査日程を立てて、実施する予定である。
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