2021 Fiscal Year Research-status Report
小石家書簡にみる近世後期文人ネットワークの総合的研究
Project/Area Number |
17K03111
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
有坂 道子 京都橘大学, 文学部, 教授 (30303796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 歳幸 佐賀大学, 地域学歴史文化研究センター, 特命教授 (60444866)
中尾 和昇 奈良大学, 文学部, 准教授 (00743741)
横田 冬彦 京都大学, 文学研究科, 名誉教授 (70166883)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 文人交流 / ネットワーク / 書簡 / 江戸期医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度もコロナウィルス感染症の流行に伴う行動制約があったため、対面での研究会および全体での現地史料調査は実施することができず、非対面・オンラインでの研究会実施となった。5月に対面実施予定であった研究会はメール検討会へ変更し、以後はTeamsを利用したオンライン研究会に切り替え、8月、10月、12月、2月、3月に各1日をあてて書簡の精読・検討をおこなった。本年度は当初計画の最終年度であったが、研究の進捗が遅れたため、計画を1年延長し、2022年度末に成果をまとめる計画に変更した。 本年度、精読2回目を終えた書簡は、小石家書簡集14『諸家俗牘』のうち、木村蒹葭堂6通、曇栄宗曄5通、中井竹山3通、亀井昭陽3通、柴野栗山2通、片山北海2通、菅茶山2通、淡輪蔀山1通、滝鶴台1通、岳玉淵1通、慈雲1通の27通と、15『諸家俗牘』のうち、山中信天翁3通、梁川星厳2通、菊池五山2通、羽倉可亭2通、小原正修1通、鯤女1通、大槻磐渓1通、南部伯民1通、巻菱湖1通、角田九華1通、大塩中斎1通、野田笛浦1通、篠崎小竹1通、羽倉簡堂1通、小河一敏1通、広瀬青村1通、谷鉄臣1通の22通、21『小石家来簡集(二)』のうち、頼支峰10通、計59通で、いずれも第2稿の作成を終えた。 今年度分析対象となった書簡の中は、小石元瑞・中蔵あてが中心で、両者と画家・儒家・医者・文人などとの交流の内実がわかる興味深い書簡が多く含まれていた。これらの書簡を丁寧に検討することで、京都の小石家を中心とした江戸後期文人交流の一側面をうかがうことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウィルス感染症の流行により対面での研究会を実施することができず、オンライン開催となり研究の進度が落ちたこと、および全体での現地史料調査が実施できずその部分での遅れが生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き書簡の解読を進め、2022年度末に本研究課題の成果をまとめることを目指す。①年4回の研究会を開催し、鋭意書簡の精読を進める。②史料集を報告書として刊行するため、精読原稿をまとめる。③可能であれば、現地史料調査を実施する。④研究の進展に必要な資料を収集する。⑤研究成果の公開として、論文執筆・口頭発表などを積極的におこなう。⑥研究全体の進捗状況をメンバー各人と常に共有する。以上の計画をもって最終年度の計画とし、研究を推進していく。
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Causes of Carryover |
研究会実施会場費および史料調査旅費の執行がなく、資料収集費の執行が進まなかったため。
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[Book] 洋学史研究事典2021
Author(s)
有坂道子、青木歳幸、海原亮、淺井允晶ほか
Total Pages
516
Publisher
思文閣出版
ISBN
978-4-7842-1937-7
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