2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K03116
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河西 秀哉 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20402810)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | うたごえ運動 / 合唱 / 戦後日本 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度はうたごえ運動に関する史料収集の対象範囲を、高度経済成長期のみならず、戦後直後から近年まで広げ、戦後全般にわたって行った。 その中で、関西や東海地域におけるうたごえ運動の実態を明らかにし、地域においてどのような展開があったのかに特に注目した。そのため、地域史料の収集と分析を行うとともに、積極的に関係者への「聞き取り」を実施した。その結果、中央(東京)と各地域のズレなどが明らかとなった。 また、関西という地域をとっても、大阪と京都、兵庫、奈良など各県においても違いがあることが明確となった。地域における差である。これは、元々起因する地域間の格差や特性のみならず、うたごえ運動における特徴もあるように思われる。農村などの地域の人々が参加者として多い地域、大学生や高校生などの若い層が多い地域、また工場や会社などに勤める人々が多い地域などである。今後、こうした地域間の違いにも注目しながら、うたごえ運動を研究する必要性を痛感した。 本研究ではまた、うたごえ運動の広がりについても解明を試みた。戦前から続く合唱運動との繋がりと違いを明らかにするとともに、社会運動におけるうたごえ運動の位置づけなど、うたごえ運動単体ではなく、戦後の文化運動として総体的に捉えるよう史料収集と分析を進めた。 本年度は論文執筆を行えなかったが、来年度は収集した史料を基にして、口頭報告を行うとともに、論文の執筆を進めたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度は、他の研究テーマでのエフォートが高くなり、本研究に取り組む時間が減少してしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
データベースなどを活用し、史料収集をより効率的に進める。 また、これまで「聞き取り」した方から関係者を紹介していただくなどして、これまで接触し得なかった方々への「聞き取り」を進める。
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Causes of Carryover |
2018年度は途中で職場が変わることになったこと、他研究のエフォートが増大したことから予定通りの調査などが行い得なかった。 次年度は効率的に調査研究を進め、海外学会などでの口頭報告も計画している。
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