2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Fundamental Research on the Human Network of Intellectuals in East Asia from the Transitional Stage to Modern Times
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17K03142
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Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
崔 蘭英 常磐大学, 人間科学部, 准教授 (80396803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北原 スマ子 日本女子大学, 文学部, 研究員 (60793552)
平石 淑子 日本女子大学, 文学部, 教授 (90307132)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 東アジア / 人的ネットワーク / 漢文 / 漢詩 / 近代 / 交流 / 交渉 / 思想 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度の研究は以下の(1)~(5)のように進められた。 (1)資料収集:本共同研究の構成員がそれぞれ個別に韓国、台湾にて資料調査を行った。また国内では、早稲田大学図書館、東京大学附属図書館、大東文化大学図書館、国立国会図書館にて資料調査を行った。明治期における朝鮮の知識人の日本視察関連の詩文・筆談記録や清国と日本の文人との間に交わされた詩文など、今後の研究に裨益する資料の発掘ができた。 (2)データベースの作成:引き続き収集した資料を整理し、「朝鮮人訪日時開催懇親会参加者リスト」、「『晩清東遊日本匯編』に登場する女性詩人に関するデータ」、そして「明治初期に訪日した朝鮮人の漢詩」等のデータベースを作成している。 (3)共同研究会の開催:2019年4月、7月、9月、11月、2020年2月、3月に、計6回の研究会を開催した。構成員が互いの進捗状況を確認し、情報を交換、共有した(於日本女子大学)。 (4)シンポジウムの開催:2020年3月7日に「『西洋』の出現と東アジア知識人の人的ネットワーク」と題するシンポジウムを開催した。本共同研究の代表者崔蘭英、分担者の北原スマ子、平石淑子のほか、東京大学の月脚達彦氏(連携研究者)、東京外国語大学の野田仁氏(連携研究者)、千葉大学の高光佳絵氏がパネリストをつとめた。東アジアの知識人の思想を共有する手段である漢字、共通の教養としての「漢詩・漢文」の持つ意味と果した役割を問い、それらを媒体にして形成されるネットワークの実態やその行方についての報告がなされた。 (5)研究成果の発表:後続項目7で示しているとおり、共同研究者が共著で近代において東アジアの三国の知識人が一同に会した事実を明らかにした研究論文と、平石淑子による中国の詩人についての論考が発表された。また、上の(4)に記したシンポジウムにて報告したほか、研究会等でも成果を発表した。
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Research Products
(9 results)