2019 Fiscal Year Research-status Report
10~19世紀華北における碑刻を中心としたアイデンティティ変容に関する社会史研究
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17K03147
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
飯山 知保 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20549513)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | モンゴル時代の記憶 / 碑刻の保存 / 中央ユーラシアからの移民 / 元明交替 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年8月16日から20日まで、陝西師範大学環球研究中心の侯甬堅教授と同大学歴史系の拝根興教授の協力を得て、拝根興教授の出身地である陝西省渭南市大リ県官池鎮拝家村で調査を行った。具体的には、同村に現存する清代光緒年間の碑刻と家譜を実見調査し、あわせて、モンゴル時代の宰相バイジュの後裔を名乗る同村の人々と座談会を行なって、その伝承を収集した。また、同村の北500メートルに位置する帖家村でも同様な座談会を行なった。この調査の結果と分析は、シンガポールにおいて、Tomoyasu Iiyama, “Eminence by Remembrance: State-Certified Resurgence of the Yuan Non-HanAncestry in Mid-Late Qing North China and Its Legacy,” “North China as Pa-rt of the Inner Asian System, 10th-15th Centuries,” lecture room AS8-04-04, Department of Chinese Studies, National University of Singapore, Singapore, December 10, 2019.として発表した。その他、次の2件の研究報告を行った。1, 飯山知保,「14~20世紀華北におけるモンゴル帝国の記憶―碑文の再解釈現象を中心に―」, 第56回野尻湖クリルタイ, 長野: 藤屋旅館, 2019年7月14日. 2, 飯山知保,「“唐宋変革”論及其現状」, “全球視野下的浙江与日本文化交流史”国際学術研討会, 寧波: 寧波大学人文与伝媒学院104室, 中華人民共和国(中国語), 2019年9月5日.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年3月に山東省で行う予定であった現地調査が、コロナウィルスの流行により不可能となり、また今夏の調査についても中止あるいは延期とせざるを得ない状況にあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
予定していた中華人民共和国での現地調査が当面は実施不可能となるため、現在収集済みの史資料に基づき、出来る限り研究目標の達成を目指す。
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Causes of Carryover |
2019年3月に予定されていた山東省での現地調査が、コロナウィルスの蔓延により中止となったため。
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Research Products
(5 results)