2019 Fiscal Year Annual Research Report
The theory of the fiscal-naval state in modern British history
Project/Area Number |
17K03158
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中村 武司 弘前大学, 人文社会科学部, 准教授 (70533470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 諭 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (50706934)
薩摩 真介 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (70711125)
石橋 悠人 中央大学, 文学部, 准教授 (90724196)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 西洋史 / イギリス史 / 財政軍事国家 / 財政海軍国家 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の第3年次にあたる2019年度は、3年間にわたる共同研究の成果を綜合し、新しい近世・近代イギリス史像の提示をめざすべく作業を進めた。まず2019年6月に研究会を開催し、研究代表者ならびに分担者が、次のような研究成果を発表した。①中村「財政軍事国家論から財政海軍国家論へ」、②薩摩「財政軍事国家論と海洋派政策──ジェンキンズの耳戦争期のスペイン銀船団拿捕をめぐる議論を中心に──」、③辻本「財政軍事国家論を再考する──イギリス陸軍研究の視点から──」、④石橋「財政軍事国家と科学・技術」。 この研究会における報告と議論をふまえて資料収集や調査、分析をあらためて進めたのち、当初は、2019年10月には近世イギリス史研究会との共催により、シンポジウム「財政軍事国家論を再考する」を開催する予定であった。ところが、台風19号の接近によりシンポジウムは延期せざるを得なかった。もっとも同シンポジウムは、2020年に開催予定の第70回日本西洋史学会大会にてあらためて組織することで、イギリス史研究者だけでなく、広く日本の西洋史研究者に本科研の研究成果を問う予定である。 それ以外は、研究代表者・分担者が各自の検討課題にそくして国内外での資料の収集・調査を進めると同時に、個別に論文を公表した。たとえば研究代表者の中村は、イギリスの国家的著名人の記念の場であるウェストミンスタ寺院(Westminster Abbey)を対象に、18世紀の対仏戦争や財政海軍国家の形成がどう影響したのかを考察すべく、とくに軍人のモニュメントを中心に研究を進めた。詳細は、2019年度の業績欄を参照されたい。
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Research Products
(7 results)