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2017 Fiscal Year Research-status Report

Construction of a methodology to classify agricultural regions by statistical analysis using open source software

Research Project

Project/Area Number 17K03235
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

仁平 尊明  北海道大学, 文学研究科, 准教授 (60344868)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsregional division / factor analysis / cluster analysis / Census of Agriculture / British Columbia
Outline of Annual Research Achievements

当該年度に実施した研究の成果は、オープンソースソフトウェアと農業センサスを使用して、カナダのブリティッシュコロンビア州における農業地域区分の解明に取り組んだ。結果の概要は以下のとおりである。
本研究は,因子分析とクラスター分析を活用して,ブリティッシュコロンビア州における農業の地域差を解明した。使用した統計資料は,2011年農業センサスであり,分析した地域の単位は,センサス統合小統計区である。ブリティッシュコロンビア州には153のセンサス統合小統計区がある。因子分析のための変数は,従来の研究を参考に,経営者,経営規模,土地利用,飼養家畜,貸借・請負,農業機械に関する39項目を選定した。そして因子分析の結果,10の因子が抽出された。これらの因子得点に対してクラスター分析を実施した結果,センサス統合小統計区は8つのクラスターに分けられた。さらに,クラスターのまとまりと現実の農地の分布を考慮すると,以下の8つの農業地域を見いだすことができる。
地域Iは,ローワーメインランドであり,野菜,果樹,酪農,小規模農場,自作地の割合の高さによって特徴付けられる。地域IIは,バンクーバー島と南部海岸であり,小規模農場,自作地,野菜の割合の高さによって特徴付けられる。地域IIIは,トンプソンからカリブーにかけて広がり,大規模経営,機械化,借地,肉牛の割合の高さに特徴付けられる。地域IVは,オカナガン湖の周囲であり,果樹の割合が非常に高い地域である。地域Vは,クートニーであり,小規模・大規模農場の混在,野菜の割合の高さよって特徴付けられる。地域VIはノースコーストと,地域VIIIはノーザンロッキーであり,共に小規模,自作地,野菜の割合の高さによって特徴付けられる。地域VIIはピースリバーであり,畑作物の割合の高さによって特徴付けられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当該年度に実施した研究の成果は、ほぼ当初の予定どおりだったといえる。

Strategy for Future Research Activity

平成30年度以降は、オープンソース・ソフトウェアを使用した統計分析による農業地域区分の分析を続けることと、カナダを対象とした研究成果を公表するこを課題とする。平成29年度の分析では、カナダ政府がインターネットで公開している農業センサスを使用して、複数のオープンソース・ソフトウェアを使った空間分析が可能であることが確認できた。このような分析は、1970年代の計量地理学者であれば、汎用大型コンピュータを使っていたものだが、現在は個人のラップトップ・コンピューターで、オープンソース・ソフトウェアを使って同じ操作が可能となった。本研究で使用した具体的なソフトウェアの名前は、地理情報システムではQGIS、地図の作成ではInkscape、表計算ではLibreOfficeなどである。因子分析とクラスター分析には、日本語のWebサイトを使用したが、今後は“R”などのオープンソース・ソフトウェアを使用する必要があるかもしれない。これらのオープンソース・ソフトウェアは、学生や研究者であれば無料で使用できるため、研究室の予算面の問題は大幅に改善されると思われる。また、オープンソース・ソフトウェアは、使用する言語やパソコンを選ばないため、英語圏以外の国で公開されている統計書も使用しやすい。また、最近増加してきた日本語をあまり使えない留学生への指導にも対応できるという利点がある。しかし、オープンソース・ソフトウェアは、パソコンへのインストールや使用方法の習得に時間がかかるため、方法の解説が必要である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2018 2017

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] NGOs education services at district-level along the river Jamuna, Bangladesh: using GIS and remote sensing approaches2018

    • Author(s)
      Mollah, T. H., Xiao, K. and Nihei, T.
    • Journal Title

      Geographical Studies

      Volume: 91 Pages: 8-22

    • DOI

      https://doi.org/10.7886/hgs.91.8

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] トンプソン・カリブー地域における大規模牧畜農場の再編とそれにともなう農村空間の商品化2018

    • Author(s)
      菊地俊夫・田林 明・仁平尊明・トム ワルデチュック
    • Organizer
      2018年日本地理学会春季学術大会
  • [Book] The regional geography of Japan2018

    • Author(s)
      Takaaki NIHEI
    • Total Pages
      251
    • Publisher
      Hokkaido University Press
    • ISBN
      978-4-8329-0373-9
  • [Book] 悩める人間 ―人文学の処方箋2017

    • Author(s)
      仁平尊明編
    • Total Pages
      257
    • Publisher
      北海道大学出版会
    • ISBN
      978-4-8329-3400-9

URL: 

Published: 2018-12-17  

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