2022 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Study of the Location Problem of Automobile Dismantlers using GIS
Project/Area Number |
17K03255
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
浅妻 裕 北海学園大学, 経済学部, 教授 (70347748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 友子 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (40584850)
劉 庭秀 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (70323087)
岡本 勝規 富山高等専門学校, その他部局等, 教授 (80311009)
外川 健一 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 教授 (90264118)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 移民系企業 / 自動車解体 / オークション / 中古車輸出 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍、ウクライナ危機が続く中で、自動車解体業をはじめとしたリユース・リサイクル産業に大きな変化が発生した。歴史的な転換点という認識のもと、22年度は現況把握に注力し、特に移民系企業の展開が目立ったことに着目した。データの制約はあるものの、千葉・栃木・茨城といった県では、自動車解体業者数そのものも多いが、移民系企業(外国人事業者)の割合が5割を超えている(推計値)。このような展開状況の背景を把握すべく、年度後半には数度の現地調査を実施することができた。現地調査の結果、輸出向けが強い大規模オークション会場に近接するこれら地域には、商材調達が容易性の点から立地件数が増加したと結論づけた。オークションは会員にさえなっていれば、商材の調達は国籍問わず可能であり、日系事業者以上に、オークション会場が立地誘因となっている。一方、この間の文献調査で、埼玉県に古くから展開していたパキスタン人中古車輸出業者もオークション会場への近接性をメリットとなっていたことが再確認できた。加えて、北海道でも貿易港近辺の立地から、オークション会場近辺へと中古車輸出業者の移動が確認されている。改めてオークション会場と移民系企業の立地の関係性について精査する必要性が明らかになった。なお、移民系企業の中でも、輸出に留まらず、国内調達、オークションへの出品を行う事業者も増えている。資本回転率の向上や為替リスク回避といった目的である。以前からも見られた動向だが、このように国内自動車リユースビジネスにも移民系企業がさらに展開していることも、この間の重要な現象である。今年度の具体的な成果は、直近の情勢を受けたものではあるが、過去の自動車解体業の立地展開状況については、22年度中に、これまで収集した数十年分のデータを活用したGISデータ化を追求した。
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Research Products
(5 results)