2020 Fiscal Year Annual Research Report
A comparative study of representation of frontier on Japanese and Russian private publishing maps.
Project/Area Number |
17K03257
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
米家 志乃布 法政大学, 文学部, 教授 (30272735)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 日本 / ロシア / 都市図 / 江戸東京 / アトラス / 地域像 / フロンティア |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度(2020年度)は、これまでの史料調査による地図類のデータ整理を行い、既発表論文の編集・まとめを行った。新型コロナウィルスの流行の影響により、最終年度に予定していたロシア・モスクワでの資料・文献収集および学会発表等は断念した。その代わりに、北海道白老町に開館した国立アイヌ民族博物館へ調査に赴き、最新のアイヌ民族研究に関わる情報を収集した。また、江戸東京の民間刊行地図の分析にあたり、大きな影響を与えた津山藩絵師が描いた江戸鳥瞰図について、岡山県津山市立博物館に調査に行き、資料集を入手した。 ロシアのフロンティア・首都の出版図に関しては、これまで調査収集した地図の画像データおよび各地図の情報をパソコンで整理し、研究用のデータベースを作成した。また、20世紀初めの民間刊行のロシア・アトラスの復刻版も入手し、今後はこれらをもとに、論文執筆の予定である。 日本のフロンティア・首都の出版図に関しては、これまでの発表論文を再編集し、新稿を加え『近世蝦夷地の地域情報‐日本北方地図史再考』法政大学出版局、2021年5月としてまとめた。また、江戸図・江戸切絵図や近代東京の民間発行の都市図についても、とりわけ当時の人々の江戸東京に対する地域認識あるいは都市の表現方法について個別論文としてまとめ、その実態を明らかにした。 本研究は最終年度であるものの、コロナ禍の影響もあり、学会発表や論文発表はまだ十分に行われていない。研究年度終了後、本研究期間に収集した資料・地図類をもとに、研究成果の公表にむけて努力する。
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Research Products
(2 results)