2018 Fiscal Year Research-status Report
Reconstruction of Historical Land Development in Monsoon Asia
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17K03265
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
宮本 真二 岡山理科大学, 生物地球学部, 准教授 (60359271)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 土地開発史 / 地形環境 / 民族移動 / ネパール / バンコク / 東南アジア / 南アジア / 遺跡立地 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度(二年目)は,勤務先の海外長期研修(サバティカル)を活用し,以下の二国を研究機関を拠点に研究を行った. 【トリブバン大学】 ヒマラヤ高所での歴史的に高所山岳〜湿潤低地という,一見「不均衡」で不安定な場・状態に多様な民族が歴史的に移動・適応し定住してきたことを明らかにしてきた.当該機関はヒマラヤ高所研究の拠点機関となっていることから,1.関係機関・研究者とのネット・ワークの形成と,2.研究成果の公表を行った.1.は,トリブバン大学の関係者を中心とした人的なネットワークをこれまで以上に強固にすることができ,さらに新たな共同研究に関する議論も多く蓄積することができた.2.では,期間中には受け入れ教員との共同で論考を執筆し,滞在期間中に同国の学術機関に投稿し,現在印刷中となっている.滞在期間中は雨季のため高所でのフィールド・ワークは困難であったが,ヒマラヤ高所のみならず,南部の低地地域での現地情報等も共有することができた. 【京都大学 東南アジア地域研究研究所 バンコク連絡事務所】 まず,1.バンコクというインドシナ拠点で,カセサート大学などのタイ国内の現地研究機関の現地研究者や学生との日常的な接触を通じて,その学術的動向や現地社会のニーズに関する情報を継続的に収集することができた. さらに,2.バンコクはインドシナの地理的拠点性から,タイ国内はもとより周辺諸国の現地調査を精力的に行った.とくにこれまでは南アジア地域での調査を中心に行ってきており,ムスリム化やインド亜大陸の影響を強く受けた文化的伝播が開発史の側面でもあった.しかしながら,インドシナ半島は,1.中華圏の影響を受けた土地開発過程,2.東アジア文化圏との接合を理解できる遺跡が多く立地しており,既存成果を別の視点から解釈できる経験を得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サバティカル制度を活用し,未見であった資料や知見に接することや,新たな研究者間のネットワークの構築,無論研究成果の公表が達成できたため.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の成果を受けて,現地調査を行い,さらに新たな研究者間のネットワークを行い,研究成果の共有のためワーク・ショップなども実施したい.
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Causes of Carryover |
日本でネパールの共同研究者は研究成果を学会で報告する必要がでてきたため.
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Research Products
(9 results)