2019 Fiscal Year Research-status Report
Reconstruction of Historical Land Development in Monsoon Asia
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17K03265
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
宮本 真二 岡山理科大学, 生物地球学部, 准教授 (60359271)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 土地開発史 / 地形環境 / ヒマラヤ / ネパール / 瀬戸内臨海平野部 / 近江盆地 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目の今年度は,1)研究成果の公表,2)現地研究協力者との調整と研究成果の共有,3)そして,今後の研究計画の検討を中心に行った. 研究成果のにおいては,大陸部南アジア地域の高所の土地開発史の時系列的に明らかにすることができた.とくに既存研究において明らかとなってきたネパール東部との対比において,より古い開発が散発的に発生してきた過程を公表した.また,高所地域において顕著な自然災害問題である斜面崩壊や氷河湖決壊に関わる問題を検討した.つづいて,比較対象地域である日本の沖積平野に埋没した遺跡の立地環境の解析に関する成果を公表することができた.とくに,瀬戸内臨海平野の地形環境の安定する時期と,それ以降の開発時期の関係について明らかにすることができた.さらには,内陸部に展開する沖積平野(近江盆地)の地形発達史と遺跡立地との対応関係についての成果も公表することができた.これらの成果は,地理学のみならず考古学の国内学会でも上記の南アジア地域や瀬戸内沿岸平野地域で分析を行った地形環境と遺跡立地環境に関わる成果の一部を継続して公表した.昨年度から継続して,大陸部南アジアから東アジア地域をつなぐ東南アジア地域の土地開発史にかんする文献収集を行い,今後その連続性について議論する予定である. このように,次年度の最終年度に備えた活動を行い,上記の研究成果も海外研究協力者らと共有することができた. しかし,次年度の研究計画を調整する段階で,ネパールの研究協力者と現地で協議するさなかに新型コロナウィルスが蔓延し,現地調査が不可能になっていることが懸念される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
成果の公表も計画通り実施できているため.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に追加調査を実施する予定であるが,新型コロナウィルスの蔓延によって計画通り実施できるかが懸念と課題である.
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Causes of Carryover |
最終年度に補足調査を実施する予定のため.
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