2021 Fiscal Year Annual Research Report
An anthropological study of the revitalized gift economy
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17K03271
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山口 睦 山口大学, 人文学部, 准教授 (70547702)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 少年赤十字 / 国際交流 / 災害支援 / 東日本大震災 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、日本の少年赤十字の20世紀前半における活動について知るための資料収集を行った。日本赤十字社の情報プラザに収蔵されている広報誌『少年赤十字』のデータ収集を行った。20世紀前半の『少年赤十字』には、本社発行版と京都支部発行版があり、これまでに国立国会図書館や金沢大学図書館に所蔵されている分を収集していたが、未収蔵分を情報プラザにて補完した。これによって、現在日本国内に保管されている『少年赤十字』については完全に収集できた。今後、海外の少年赤十字団との交流、国内外の少年赤十字団との地震・水害・火事・台風被害などへの災害支援の実態について分析する。 東日本大震災の被災地調査として、福島、宮城において復興状況について調査を行った。福島県双葉町「東日本大震災・原子力災害伝承館」、宮城県山元町「震災遺構中浜小学校」、仙台市「震災遺構仙台市立荒浜小学校」、東松島市「東日本大震災復興祈念公園」、気仙沼市「東日本大震災遺構・伝承館」について、遺構展示、展示資料について調査を行った。遺構展示については、震災後10年を経て、多くの遺構が地元住民の合意形成や環境整備などが整い資料館として展示を開始している様子が伺えた。国土交通省東北地方整備局による「3.11伝承ロード」として青森県・岩手県・宮城県・福島県のリスト一覧も作られ、今後の防災教育、震災ツーリズムへの体制が整ったようである。 また、東日本大震災後の手作り復興ビジネスに関与している団体に聞き取り調査を行った。震災後10年を経て、事業の総括、2021年度の状況、今後の展開についてデータを得た。これらのデータをもとに、論集原稿を執筆した。2022年度に出版予定である。
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