2017 Fiscal Year Research-status Report
The Planetariumu as a representation space of anthropological knowledge: diversity of skylore of the Japanese skylore.
Project/Area Number |
17K03299
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
後藤 明 南山大学, 人文学部, 教授 (40205589)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 人類学 / 民族学 / 考古学 / 天文学 / イヌイット / ポリネシア / インカ / 日向 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は30年度および31年度に計画している人類学的プラネタリウムのコンテンツを獲得するための調査を2度行なった。 (1)平成31年度に人類学的プラネタリウム・プログラム「アイヌの見た星空」(仮題)を北海道で市民向けに実施するために北海道東部にて調査を行った。近世アイヌ期の遺跡のある地区およびアイヌが聖地としてきた地区の景観を中心に調査を行い、デジタルカメラにて方位を確認しながら景観を撮影した。その結果、知床半島の麓で国後島が見える標津町を第一候補にすることとなった。 (2)平成30年度にプラネタリウム・プログラム「プラネタリウムはタイムマシン」を実施する予定の宮崎県日向市において古墳や巨石(磐座)また大御神社を中心に遺跡の調査を行った。調査は科研で入手したGPS装置の航法センサー(長田電気開発)を使用した。さらに日向市民有志と企画について具体的に打ち合わせを行った。 さらに実践としては:(3)勤務する大学において人類学的プラネタリウム・プログラム「星空人類学2017」を実施した。日本(名古屋)の星空からイヌイット、ポリネシア、インカそして沖縄の星空を巡りながら緯度による天体の見え方の違いと各民族がそれに対して作り上げた神話、暦、航海術などの上映を行った。この際使用したデジタルプラネタリウムを使用して平成30年と31年の企画を行うための基礎的な話し合いやプラネタリウム内で使用する景観映像の撮影方法などについて業者の専門家から助言を受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は当初の計画どおり(1)日本古代を対象としたプラネタリウム・プログラムのコンテンツ調査のために日向、および(2)北海道、にて調査を実施できた。 さらに29年度はプラネタリウム・プログラムの実施を勤務校で行っただけではなく30年度および31年度と向こう2年の実施のためのコンテンツ調査を行うことができた。また日向市では市民イベントの企画者と詳細な打ち合わせができた、また標津町では遺跡の見学ができたほか、教育委員会などの関係者と接することができ、実施に前向きの返事を頂くことができたのは予想以上の進展と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、宮崎県日向市において9月28日から29日にかけて行われる「日向の國ものがたり」という市民イベントに協力する形で、9月29日に、さらに申請者が理事を務めるNPO法人「日本航海協会」の企画として9月30日にプラネタリウム・プログラム「プラネタリウムはタイムマシン:古代日向の星空」を行う。 そのために6月には日向市や西都原市において古代遺跡の調査やプラネタリウム内で投影する景観撮影を行う。7月には平成31年度に北海道で計画している学術イベントの準備のため、北海道あるいは東北北部縄文時代遺跡におけるコンテンツ調査を行う予定である。
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Research Products
(11 results)