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2018 Fiscal Year Research-status Report

The Actual Situation of Beauty Culture from 1930s to 1960s

Research Project

Project/Area Number 17K03307
Research InstitutionNational Museum of Japanese History

Principal Investigator

青木 隆浩  国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (70353373)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords化粧文化 / 美容観 / 衛生観
Outline of Annual Research Achievements

まず,株式会社コーセーから借用しているPR誌『カトレア』,『BEAUTY』,『beauty profile』,『PRECIOUS BEAUTY』のスキャニングとデータベース化を終えた。同じくコーセーから借用している『週刊粧業』や『日本商業』,『東京商報』,「東京小売商報』についても写真撮影を進めているが,まだ相当量の未撮影分がある。また,資生堂で撮影済の企業文化誌『花椿』については,1990年までのデータベース化を終えた。
資生堂やカネボウ,コーセーの企業PR誌については,例年ほど収集できなかった。その代わり,株式会社ポーラのPR誌『エクセル』と『ポーラ美容新聞』の存在を確認し,入手することができた。資生堂やコーセーがおもに都市部で販売活動を展開したのに対し,ポーラや中山太陽堂は地方に拠点を置いた。化粧品の全国的な普及を調査するには,地方における化粧文化の浸透に目を向ける必要があり,この意味でポーラの資料の発見は大きな意味があった。これに関連して,ポーラ化粧文化情報センターの資料閲覧室でも,資料の所在状況を確認した。
また,古い化粧品のコレクターとの関係が広がっており,商品や広告類の現物と接する機会が増えている。これらには,社史やPR誌では知ることのできない情報が数多く含まれている。今年度は,中山太陽堂(クラブ)や平尾賛平商店(レート),久保政吉商店(ウテナ),伊東胡蝶園(パピリオ),高橋東洋堂(アイデアル),資生堂などの商品を収集できた。
クラブコスメチックスや資生堂企業資料館,紅ミュージアムの企画展示は,いずれも予定通り見学をした。わずかながら,カネボウ化粧品のホームページにも協力できた。平成31年度は石鹸と化粧品に関する特集展示を開催するので,それに向けた調査と資料収集を進めていきたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究の初年度に大きな怪我をして,週2回の通院を余儀なくされたことが,現在も尾を引いている。週2回のリハビリは今も続いているが,日常生活にはとくに大きな支障のない状態まで回復している。
株式会社コーセーから借用した資料の撮影とスキャニング,データベース化に,当初想定していた以上の多大な時間がかかっている。これは,ヒモで固く綴じられている古くて劣化の進んでいる業界新聞を撮影する際に,慎重を要することと,綴じ合わせの部分がうまく撮影できないことによる。また,データベース化においても,資生堂の『花椿』と合わせて,起用されているモデルの名前や紹介されている商品名の確認に時間がかかっている。
日本粧業会の所蔵資料については,担当者と連絡をとり,閲覧希望リストを提出することになっているため,同会のホームページで公開されている資料の確認を進めている。『東京小間物商報』や『東京小間物化粧品商報』,『日本粧業』といった業界新聞のPDFの印刷許可申請をおこなう予定である。
一方で,現物の商品やPR誌,広告類の収集は比較的順調である。とくに,化粧品はパッケージのデザインや能書,化粧法の解説など,業界誌や業界新聞には掲載されていない情報が重要であるため,今年度もこれらの資料収集を進めていきたい。
また,各メーカーとのお付き合いも概ね順調である。各社の企画展示や所属先の国立歴史民俗博物館での展示,資料収集の場などを使って,情報交換をおこなっている。

Strategy for Future Research Activity

令和元年度は,国立歴史民俗博物館の第4展示室特集展示「石鹸と化粧品の近現代史」(展示代表者:青木隆浩,12月3日~5月6日)を開催する予定のため,過去の商品や広告類,PR誌などさらなる資料の収集と整理,原稿の執筆等の必要な作業を進めていきたい。また,統計データの収集と整理をおこない,対象とする時代における主要な化粧品と石鹸の消費傾向を明らかにしたい。
株式会社コーセーから借用している資料の撮影・スキャンは,今年度で済ませ,データベース化をする予定である。また,資生堂の企業文化誌『花椿』のデータベースを校正しつつ,すでに撮影を済ませてあるカネボウ化粧品のPR誌『QUEEN」と『BELL』のデータベース化を進めていく。ただし,『BELL』は1970年代前半までしか撮影していないため,今後も重点的に資料収集を進めていく。その他,『東京小間物商報』や『東京小間物化粧品商報』,『日本粧業』などの業界新聞や業界誌についても継続的に収集を進めていく。
各メーカーに対しては,展示や資料収集の機会などを通じて,お付き合いをしていきたい。令和元年度は,すでに株式会社クラブコスメチックスの企画展示「昭和メイクの移ろい ―白粉からファンデーションへ―」を見学し,展示担当者よりかつて化粧品メーカーとして全国最大手であった中山太陽堂とその後継のクラブコスメチックス,関連会社のマリークワントの商品の歴史について説明を受けた。今後は,資生堂企業資料館での企画展示見学やポーラ化粧文化情報センターでの調査,紅ミュージアムでの常設展示リニューアル見学を予定している。可能であれば,コーセーで高橋東洋堂や平尾賛平商店の調査を依頼したい。高橋東洋堂は,コーセーの創業者が戦時中まで務めていた会社であり,平尾賛平商店はその取引先で,かつて業界2位であった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks] 第一次日焼けブームの到来

    • URL

      https://www.kanebo-cosmetics.co.jp/company/history-column/episode_02.html

URL: 

Published: 2019-12-27  

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