2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K03360
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
門脇 雄貴 首都大学東京, 法学政治学研究科, 准教授 (50438115)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 委任命令 / 執行命令 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、執行命令の制定に法律からの委任が(どの程度)必要なのかを再検討するとともに、執行命令の制定権限が立法権と執行権とのいずれに属するのか、という問題に対して一定の解答を与えることを目的とするものである。 2018年度においては、法規命令・委任命令・執行命令といった諸概念について、立憲君主制下の学説がどのように理解しているかについての研究をおこなった。その中で、わが国においてこれまで十分に検討されてこなかった「行政命令(Verwaltungsordnung)」の概念が一定の役割を果たしていたことが明らかにされ、その概念が論者によって法規に分類されたり、あるいは法規でないものとして分類されるなど、本研究のテーマに関する議論が錯綜する一因になっていると推測される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【研究実績の概要】に示したように、本研究はおおむね当初の計画通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
「法規(Rechtssatz)」の概念が、もともとは予算との関係で重要な意義を有していたことに鑑み、法規命令・委任命令・執行命令といった諸概念が予算論の中でどのように位置づけられていたのかを明らかにする。
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Causes of Carryover |
当該年度においてはいくつかの文献を予想していたよりも安価で入手することができたため当該助成金が生じた。これについては翌年度分として請求した助成金と合わせ、当初の予定通り、和書・洋書の購入に充てる予定である。
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