2019 Fiscal Year Research-status Report
Transformation of State Jurisdiction under the Dynamism of Treaty Regimes
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17K03390
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
竹内 真理 神戸大学, 法学研究科, 教授 (00346404)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 国際法 / 国際条約体制 / 管轄権 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度にあたる2019年度は、総括作業の一部として、条約制度や管轄権概念の位置づけに関するケーススタディを行った。 第1に、条約制度のダイナミズムを検証するため、条約制度のダイナミックな展開を可能にする要因やその限界について検討を行った。一方で、条約制度内の要因として、条約の下で締約国会議や遵守手続が設置される場合の、それら手続の機能と限界について分析した。ケーススタディとして、国連腐敗防止条約やテロ資金供与防止条約を取り上げた。 第2に、条約制度を補完する現代的な制度として、金融活動作業部会(FATF)のような政府間会合による規範形成、履行監視の制度に関する検討を行った。 第3に、管轄権概念の位置づけについても再検討を進めた。特に米国における外国人腐敗行為防止法の下での、管轄権拡張の様々な手法を取り上げて、その国際法上の位置づけを検討した。 当初は、さらにこれらのケーススタディを統合して総括作業を行う予定であったが、研究の進捗状況に記載のように、自身の健康問題のために一時研究が中断しており、期間延長を申請しているため、総括作業は2020年度に行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究最終年度にあたる2019年度は、前半は、比較的順調に研究を進めることができた。他方で、後半は、自身の健康問題のために研究の中断時期が発生し、予定していた外国出張や執筆の一部を、期間内に完了することができなかった。そのため期間延長を申請し、2020年度までの延長が認められることとなった。 このように一時的な遅れが生じたとはいえ、研究のペースも平常に戻り、決定的な遅れには至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
延長期間にあたる2020年度においては、2019年度の研究成果をまとめ、条約体制のダイナミズムと管轄権概念の関係に関する総括を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度中に自身の健康問題で一時研究が中断したため、期間延長を申請した。そのため次年度使用額が生じている。
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Research Products
(4 results)