2021 Fiscal Year Annual Research Report
Considering Adequate Legal Models for International Cyber Currencies
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17K03392
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
久保田 隆 早稲田大学, 法学学術院(法務研究科・法務教育研究センター), 教授 (50311709)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | デジタル通貨 / 暗号資産 / CBDC / 通貨 / 通貨主権 / 有体性 / 仮想通貨 |
Outline of Annual Research Achievements |
暗号資産やデジタル通貨を巡る私法と公法上の論点の国際相互連関を明らかにし(A)、国内外の文献調査や実務家・学者との議論を通じて検討を深め(B)、新興国等を含む諸外国が立法の際に参照可能な仮想通貨法制の統合モデルや国際社会が採り得る対策について提案する(C)ことを狙いとする。2021年度はCを中心に展開し、数本の論文を執筆し、コロナ禍の制約内で数本のオンライン学会報告を行って国内外の専門家と意見交換した。 本研究の集大成をなすのは、2021年度執筆論文のうち、公刊された①国際商事法務49巻6号および同49巻8号と、校正終了・近刊予定の②「再論:暗号資産・デジタル通貨の有体性と通貨主権」比較法学55巻3号、③「Monetary Sovereignty and future global CBDC competition: A Japanese Perspective」国際経済法学会編でRoutledge刊行、④「Japanese and International Law Developments of Crypto and Digital Currencies」国際法協会通貨法委員会編International Monetary and Banking Law in the post COVID-19 World(OUPから刊行)、および執筆完了・提出済みの⑤「通貨と通貨主権の法的扱いを巡る一考察:法的貨幣論序説」早大法学会百周年記念論文集として成文堂から10月に刊行予定、である。 ①~④で「統合モデル」や国際社会の採り得る対策を提唱し、⑤で通貨や通貨主権に関する法的理解を深めた。現在は、本研究全体を纏めた書籍を中央経済社から刊行予定で執筆中であるほか、今年11月から来年9月まで在外研究し、本研究をコロナ禍で失われた国際学術交流の不足を補うべく、研究活動を進めて参りたい。
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Research Products
(19 results)