2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K03484
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大塚 英明 早稲田大学, 法学学術院(法務研究科・法務教育研究センター), 教授 (70168996)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 生命保険契約 / 保険法42条 / 他人のためにする生命保険 |
Outline of Annual Research Achievements |
傷害保険契約の特質は、その保険事故の捉え方にある。そこには、保険事故を「偶然の手段(means)」を基準に捉えるか、「偶然の人身傷害(injuries)」をベースに捉えるかという、最も根本的な問題点が存する。そうした事故概念をより詳細に分析するためには、損害保険契約および生命保険契約というベーシックな保険契約と比較する必要がある。そこで、とりあえず、生命保険契約との対比を試みることにした。生命保険契約の事故は、ごく単純な「人の死」である。ところが、その死亡が保険金支払とどのような相関関係に立つのかが、「事故」概念の本質の分析には不可欠な作業となる。すなわち、生命保険契約における「被保険利益」相当概念の把握である。本年度は、傷害保険契約研究の前提作業の一つとして、生命保険契約の一特質を研究し、成果にまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していなかった生命保険契約との比較分析という、ある意味で迂回的なアプローチをとってしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
生命保険契約との比較研究に予想外の時間をとられてしまったため、当初予定の傷害保険の保険事故論を中心に置く方向に軌道修正をし、2019年度中に最終的に「傷害保険の保険事故」というテーマの学位論文集をまとめられるように努力していきたい。
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Causes of Carryover |
必要資料の購入と、必要調査が送れているため。2019年度中にいずれも使用予定。
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Research Products
(2 results)