2021 Fiscal Year Research-status Report
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17K03485
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
松田 佳久 創価大学, 法学部, 教授 (40388913)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 物権的期待権 / 所有権留保 / 譲渡担保 / 非典型担保 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に「全国銀行学術研究財団(2020年度)出版助成」に申請し、審査がとおり、出版助成金をいただけることになった。その助成金で2021年8月に『物権的期待権の物権的期待権の譲渡担保化-中小企業の資金融資を中心として』(日本評論社)を発行することができた。 全頁数は全396頁で、この本は、これまでの科研費を使って研究をしてきたものの集大成である。内容としては、抵当権等の担保権設定に必要な不動産、設備機械を所有しない中小企業の運転資金等の短期・少額の資金融資等の担保目的物として、物権的期待権を提唱し、これを譲渡担保に供することにより、中小企業等の資金ニーズに対応しようとするものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初3年間の研究期間であったが、コロナの関係で2年間延長をしてきている。その間に研究テーマである所有権留保などの非典型担保の立法作業が実施されるようになったため、その立法作業にこれまでの研究成果を生かしてもらうために研究書を刊行することができた。 これは当初の研究計画にはない成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には非典型担保に関する立法作業が終了し新しい立法がなされるものと思われる。新立法にこれまでの研究成果が適合するような法解釈を提唱することができるように、今後の立法作業の把握と自身の研究成果とが適正に整合性するような解釈論を研究していきたい。
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Causes of Carryover |
非典型担保に関する立法作業が続けられているが、その間においても物権的期待権の譲渡担保化の重要性を訴え続けていくために、立法作業の状況を踏まえたさらなる研究が必要と思われる。そのための書籍購入費用等を使用計画として考えている。
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