2018 Fiscal Year Research-status Report
べ平連/ジャテックの脱走米兵支援活動に関する国際関係史的研究
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17K03588
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
平田 雅己 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (20287577)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ベトナム戦争 / 脱走米兵 / ベ平連 / 市民的不服従 / 日米関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年5月22日から24日にかけて米国ノートルダム大学で開催された米国退役軍人による反戦運動史に関する国際シンポジウム「良心の声」に参加し、最新の研究動向の把握や、研究テーマに関する情報収集を行った。後者に関していえば「イントレピッドの四人」元脱走兵の一人マイケル・サザーランド(旧名マイケル・リンドナー)に関する連絡情報を得ることができたことが最大の成果であった。2018年8月11日、関西ベ平連が関与する脱走米兵支援活動に携わった新たな人物への聞き取りに成功した。2018年11月6日から10日にかけて、米国カリフォルニア大学バークレー校図書館所蔵のパシフィック・カウンセリング・サービス関係の資料調査を行い、また元ベトナム反戦運動家バーバラ・バイへの2度目の聞き取り調査を行った。この二度目の彼女への聞き取りによって彼女のライフヒストリーの全容がほぼ明らかになった。2019年3月15日から20日にかけて、スウェーデン・ストックホルムにて、マイケル・サザーランドへの聞き取り調査を初めて行い、脱走という決断に至る背景や脱走後の生活について多くの情報を得ることができた。前年のクレイグ・アンダーソンへの聞き取り結果と合わせて、脱走兵視座の「イントレピッドの四人」脱走米兵事件の再考にとって大きな示唆を得た。クレイグ・アンダーソンのライフヒストリーに関する論稿「クレイグ・アンダーソン―人間への脱走」(『追伸』創刊号2018年8月)を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は勤務校において2年任期の中間管理職の立場についたことにより、研究時間の確保に苦慮し、情報収集活動は行えたものの、全体として大幅に遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は「イントレピッド号の四人」脱走米兵事件研究に関するまとめの執筆活動を最優先と考え、単著としての成果が挙げられるよう尽力したいと考えている。
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Causes of Carryover |
出張に伴う実費が当初想定した金額よりも若干安く済んだため。
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Research Products
(1 results)