2020 Fiscal Year Research-status Report
ユーラシアのエネルギー開発・供給と国際秩序に関する基礎的研究:原子力開発を中心に
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17K03589
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
湯浅 剛 上智大学, 外国語学部, 教授 (80758748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 祐子 上智大学, 外国語学部, 教授 (90449083)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 原子力開発 / ユーラシア / 原子力協定 / ロスアトム |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度実施状況報告書に示したように、2020年度は、成果報告としての論考をまとめ、可能であれば学会等での口頭発表準備を進めるとともに、これらの論考・発表取りまとめに資する資料収集・インタビューのためのカザフスタン出張(ヌルスルタンおよびセメイを想定)を検討していたが、国外出張については新型コロナウイルス感染拡大のため、実現できなかった。今回、2021年度に研究期間の再延長が認められるとなれば、上述の作業を可能な限り追求していくこととしたい(国外出張に伴うインタビューについては、やむを得ぬ場合、オンラインでの現地識者との意見交換に代替することとする)。 このように、諸般の事情により、進捗は必ずしも順調とは言えないが、研究分担者による共著論文の発表など、2020年度にも一定の成果発表の実績はあった。新年度は研究の最終年度と位置づけ、残りの期間を使って研究成果のとりまとめを行うこととしたい。具体的には、ユーラシア諸国の原子力政策の相関性を俯瞰的に把握する中で、当該地域の原子力政策において中核を担うと考えられるロシアとカザフスタンの関係について、学術論文として取りまとめることを目指していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度までは研究代表者の異動などの事情により「やや遅れている」と評価せざるを得なかったが、2020年度に研究期間を延長していただいたおかげで、これまでの収集した資料の分析や、それに基づく考察には一定の時間を割くことができた。2021年度への期間再延長により、ようやく当初見込んでいた進捗状況となる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究の進捗状況を踏まえ、2021年度を研究の最終年度と位置づけ、残りの期間を使って研究成果の取りまとめを行っていく。具体的には、以下のような作業過程を想定している。 第一に、前年度に引き続き、これまで収集した諸文書を精査し、本件研究の分析対象であるロシアをはじめとするユーラシア諸国の原子力政策に関する相関性を俯瞰的に整理していきたい。この作業を進めていく中で、ロシアとカザフスタンの関係を中心に学術論文を取りまとめていきたい。 以上のような精査的作業を踏まえ、第二に、成果報告的な論考を日本語で取りまとめることとしたい。また、可能であれば学会等での口頭発表に向けた準備を進めることとしたい。 さらに、新型コロナウイルスの感染拡大による移動制限が解除されるなど状況が許すようであれば、第三に、学術論文ならびに成果報告的論考をとりまとめるにあたり必要な資料収集・インタビューのため、かねてより研究計画書の中でも示していたカザフスタン(ヌルスルタンおよびセメイを想定)への出張を実施したい。これが困難な場合は、オンラインでのインタビューなどによって代替することとする。
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Causes of Carryover |
前述の通り、新型コロナウイルス感染拡大などの諸事情により、当初計画の通り本件計画を遂行することができなかったため、研究予算についても次年度使用額が生じてしまった。 当該助成金は、2021年度において文献の渉猟ならびに購入のための費用に充てるとともに、これらの文献整理に係る機材(PCなど)の購入費用としても活用したい。さらに、コロナ禍が逓減し、国外への移動制限が解除される運びとなったあかつきには、学会報告や調査のための出張費用として使用することとしたい。
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