2019 Fiscal Year Research-status Report
Re-examining Security Governance
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17K03605
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
足立 研幾 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70361300)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | セキュリティ・ガバナンス / 規範 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、これまで進めてきた研究成果の公開に努めた。具体的には、国際開発学会・人間の安全保障学会2019年度共催大会において、「『人間の安全保障』のローカル化の功罪―東南アジアを事例として」と題した報告を行うとともに、“Consequence of Norm Localization: Achievements and Challenges of Localized Human Security in Southeast Asia”と題した論文と、ミャンマーの具体的事例分析を行った論文"Human Security Challenges After Guns Fall Silent”を公刊した。 また、2019年度には新たに、アフガニスタン、およびインドネシアを取り上げてセキュリティ・ガバナンスの分析を進めた。アフガニスタンについては、大統領選挙をめぐる混乱等もあり、調査自体はなかなか進展しなかったものの、10月にアフガニスタン関係者を招聘した国際シンポジウム,Symposium on Nation-building Efforts in Afghanistan: Toward its Enduring Peaceを立命館大学で開催し、アフガニスタンにおけるセキュリティ・ガバナンスの実態や、大統領選挙後の展望についての知見を得た。また、インドネシアでは現地調査を実施し、警察や自警団がセキュリティ・ガバナンスにおいて果たす役割について、様々な情報を得ることができた。 そうした事例分析の進展を踏まえて、セキュリティ・ガバナンス論の精緻化作業を進め、いかにセキュリティガバナンス論の問題を克服するのかを論じたGlobalizing Security Governanceと題したペーパーを、2020年3月のInternational Studies Association年次大会で報告することが決定し、ペーパーも提出済みであったものの、新型コロナウィルス蔓延の影響で、学会自体が取りやめとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度は、これまで進めてきた事例分析を踏まえ、セキュリティ・ガヴァナンスについての理論的分析を精緻化させ、国際学会等で報告を行い、それに対するフィードバックを得て、最終年度で研究をまとめ上げていく予定としていた。しかし、アフガニスタンの事例研究は、現地情勢の流動化などもありなかなか進展せず、インドネシア調査を新たに付け加えた。その結果、こちらは研究がスムーズに進み全体としてはまずまず順調であったものの、最重要視していた国際学会での報告が、新型コロナウィルスの蔓延により中止となり、フィードバックを得ることができなかった。追加調査も、2020年度どこまで実施できるか不透明で、また、学会等での報告のめども立ちにくい現状では、最終的なまとめの作業を、いかに行っていくのか、やや頭を悩ませている。
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Strategy for Future Research Activity |
実施可能な形で、理論分析等に対するフィードバックを得つつ、これまで進めてきた現地調査結果を精緻化させるなどして、何とか、研究成果をまとめ上げていきたいと考えている。ただし、必要な追加現地調査が実施できなかったり、学会での報告が2020年度にできない場合は、2021年度に、研究期間を延期することも視野に入れざるをえないと考えている。
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Causes of Carryover |
アフガニスタン調査が情勢流動化のため実施することができなかったこと、またその代わりに実施したインドネシア調査は別予算を用いることが出来たことで、調査に予定していた費用を節約することができた。そして何より、2020年3月に論文2本の報告を予定していたInternational Studies Association年次大会が、新型コロナウィルスの蔓延により中止となったため、予定外に多くの予算が残ることとなった。2020年度については、コロナをめぐる状況が落ち着いていれば、ぜひとも追加調査に赴くとともに(フィリピンを予定)、複数の国際学会で報告を行うべく、申請を行いたいと考えている。
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Research Products
(5 results)