2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K03659
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 克幸 神戸大学, 経済学研究科, 経済学研究科研究員 (80448167)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 特許分析 / 検索技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に、昨年度に構築した1億件に及ぶ”Patentデータの情報検索用DB”に対して昨年提唱した理論”非対称企業間技術距離”の実装を行い、新たな知識ベースやシステム構築を行った。研究概要は以下の通りである。 【類似技術企業検索システム】検索技術ではユーザーの検索クエリに対する類似したWebPageを探しだし、類似度をもとにRankingする技術、ランキング技術がある。その技術の1つである言語モデルによるランキング手法を用いて、技術的に類似した企業の検索を可能とする、”類似技術企業検索システム”を構築した。本システムでは、ある企業が持つPatent情報をインプットとして、約1億企業の中から技術的に類似した企業をランキングすることが可能となった。本システムの特徴の1つは、大量のデータから素早く類似企業を検索できるだけでなく、検索技術の1つである言語モデルによるランキング手法を応用した非対称的距離測定法を実装しているため、企業Aから見るBの距離と、企業Bから見るAの距離は異なるように検索される。より複雑な企業間の技術類似関係を表現することが可能となる。 【類似技術企業知識ベースの構築】上記の類似技術企業検索システムを用いて、約5千万件のそれぞれの企業に対して、企業類似検索を行い、最類似するTOP100企業を収集した。これにより50億件に及ぶ企業技術分析用のデータセットを作成することができた。
このシステムの開発により、大規模なデータを用いて業種などを問わずより網羅的かつ包括的な企業技術やイノベーション伝播などの分析に応用することが期待できる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
企業技術分析を行うための検索データベース構築に予定より多くの時間が必要とした。主な原因は扱うデータ数が予想以上に膨大なために、効果的に収集利用するために技術的・時間的な負荷が大きかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
構築された類似技術企業検索システムや50億件に及ぶ企業技術分析用のデータセットを用いてさまざま企業技術分析へと発展させる。 1.企業の技術価値分析 2.イノベーションspillover分析
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Causes of Carryover |
ソフトウェア、Patentデータ、高性能の計算サーバやDBサーバを購入する予定である. また論文のproofreadingや論文投稿などにも使用する.
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