2017 Fiscal Year Research-status Report
Detection and handling of outliers in surveys
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17K03665
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
西郷 浩 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00205626)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 外れ値 / 調査票の審査 / 頑健推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度に、経済統計研究会を4回開催した。開催日時と講師・演題は以下の通りである。第1回(2017年6月24日)多田洋介氏(内閣府)「国民経済計算の平成23年基準改定の推計結果等について」、第2回(2017年10月28日)石井太氏(国立社会保障・人口問題研究所)「日本の将来推計人口(平成29年推計)について」、第3回(2017年12月2日)長藤洋明氏(総務省)・大澤朗子氏(総務省)「平成28年社会生活基本調査 概要と結果について」、永井恵子氏(総務省)「我が国の勤務間インターバルの状況:平成23年社会生活基本調査の結果から」、第4回(2018年2月3日)稲葉由之(明星大)「米国センサスにおける無回答の処理と公開用ミクロデータ作成を参考とした我が国における国勢調査の補定処理と匿名化に関する提案」。 いずれの報告も、本研究のテーマである公的統計の作成における外れ値処理に関する重要な情報源となった。たとえば、第3回報告については、勤務間インターバルの計算において、記入ミスによる外れ値とそれ以外の原因による外れ値とを区分することが本質的に重要であり(後者は、集計に含めなければならない)、機械的な検出によるのではなく、記入された生活時間全体を通して外れ値の内容を判断しなければならないことが明らかにされた。また、第4回報告においては、アメリカの人口センサスにおける調査票の審査と集計(外れ値の検出・処理はその一部)について詳細な報告があった。経済統計研究会で得た知見を、今後の理論研究に活用する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度(平成29年度)に経済統計研究会を6回以上開催して外れ値に関する情報収集を徹底する予定であった。しかし、研究代表者が本務校の入試改革の業務等で忙殺されたことなどから、予定していた回数を開催することが困難になった。経済統計研究会開催の頻度を上げて、平成30年度中に後れを取り戻したい。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度にも、経済統計研究会を定期的に開催する。平成29年度に4回しか開催できなかった分を含めて、より詳しい情報収集に努める。 同時に、当初の計画通りに、関連文献の整理して、外れ値処理の効果に関するミクロデータによる検証を試みる。研究協力者の仲村敏隆とともに、東大社会科学研究所のJGSSや、総務省「社会生活基本調査」を利用して研究を進める。そのために、総務省におけるミクロデータ使用のためのオンサイト施設を利用する。
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Causes of Carryover |
経済統計研究会の回数が当初の計画よりも2回ほど少なかったことや、講師が謝金の受け取りを辞退することなどから、講師謝金で余剰が生じた。平成30年度には不足回数分の経済統計研究会を開催する予定であり、余剰分をそこで使用する。
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Research Products
(2 results)