2017 Fiscal Year Research-status Report
Quantitative evaluations of fiscal and monetary policies effects in the US and Japan based on DSGE model
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17K03671
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松前 龍宜 東北大学, 経済学研究科, 講師 (40780888)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 経済政策 / マクロ経済学 / 計量経済学 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初計画に則り、DSGEモデルに基づく日米の景気循環の要因分析に関する以下の3本の論文執筆・改訂・報告を行った。 まず、米国の金融危機の実体経済への影響と財政・金融政策の貢献を定量的に評価した研究(タイトル:Sources of Great Recession: A Bayesian Approach of a Data Rich DSGE model with Time-Varying-Volatility Shocks)については、セミナー報告(東北学院大学)のコメントを受けて現在改訂中である。 次に、日本の資産価格バブルが実体経済に与えた影響を計測する研究(タイトル:Does a financial accelerator improve forecasts during financial crises?: Evidence from Japan with Prediction Pool Methods)については、残念ながら国際ジャーナルより2度のリジェクトの判定を受けた後(International Journal of Forecasting誌、Japan and World Economy誌) 再改訂後に現在Journal of Asian Economics誌に投稿中である。 そして日本の財政支出が失業に与えた影響を計測する研究(タイトル:Impacts of Government Spending on Unemployment: Evidence from a Medium-scale DSGE Model)については、Economic Modelling誌に投稿後、20項目以上に及ぶ改訂要求が届いたが、指定期限内に再推定・改訂作業が終了せず、残念であるが撤回して現在再推定作業中である。 なお本年度は8月に学位申請論文を提出し、東北大学より博士(経済学)の学位を取得した(タイトル:Essays on the Empirical DSGE Approach: Estimation Methodologies and Applications、http://hdl.handle.net/10097/00121755 にて公開)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2度のリジェクトと1度の撤回により、国際ジャーナルへの論文公刊の当初予定が遅れている。250頁超に及ぶ学位申請論文の提出期日と国際ジャーナルの論文改訂期日が重なり、十分な再推定・再改訂作業の時間が確保できなかったことが最大の要因であるが、学位取得後は改訂・推定作業に遅延は生じていない。
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Strategy for Future Research Activity |
学位取得は完了したため、再推定作業に必要となる計算処理能力の高いワークステーション購入やソフトウエアのアップデート等、投稿論文の改訂・再推定体制を整えて、引き続き現在手持ちの3論文の国際ジャーナルへの公刊を目指す。
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Causes of Carryover |
学位申請論文執筆のため、当初予定していた新規ワークステーション、ソフトウエアの購入支出は2018年度に行う。
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