2017 Fiscal Year Research-status Report
経済主体間の協調の失敗に対する内生的経済政策の効果の理論的・数値的分析による解明
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17K03680
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
笠原 哲也 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (80756346)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 情報の経済学 / ゲーム理論 / 経済政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず、研究課題「経済主体間の協調の失敗に対する内生的経済政策の効果の理論的・数値的分析による解明」のメインの結果・成果となる論文"Investment complementarities, coordination failure, and the role and effects of public investment policy"の執筆に取り組み、本年度末までには、基本的なモデル設定、数値計算のためのプログラミング、分析、及び一定の分析結果を得た。とりわけ、本研究の推進により、より大規模な公的政策や経済主体が利用可能な(公的)情報の精度の上昇が、必ずしも社会厚生を増加させないという結果が得られた。本論文は、メインの分析には数値計算によるシミュレーションを用いざるを得ないが、様々なパラメータの下で、その頑健性が確認された。当該論文は、現在海外雑誌に投稿中である。
また、本研究課題に取り組む中で、"Guessing game"(推測ゲーム)に関する実験ゲームの論文も執筆し、レフェリーとエディタによるコメントを受けて改訂の後に、この研究成果は、海外雑誌に受理され、掲載が決定した。 現在は、基本モデル分析をもとに、その応用分析に取り組んでいる最中である。応用分析としては、現在喫緊の課題である少子化問題や社会保障問題、国際紛争問題等に取り組む準備をしている最中である。これらの研究成果は、まとまったものが得られ次第、ディスカッションペーパーなどとして公表していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題のメインの結果となる論文については、モデル設定、分析、及び分析結果を既に得ており、当該論文は海外雑誌に投稿中である。 また、本研究課題に取り組む中で、"Guessing game"(推測ゲーム)に関する論文も執筆し、 この研究成果は、海外雑誌に受理され、掲載が決定した。 現在は、基本モデル分析をもとに、その応用分析に取り組んでいる最中である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題のメインとなる研究成果は、まだレフェリー付き雑誌に未掲載であるものの、一定の水準まで達しているものと考えている。 今後は、メインの研究成果を拡張し、現在喫緊の課題である少子化問題や社会保障問題への応用、並びに、現在までに得られている研究成果の更なる推進を進めて行く予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度は、当該年度予算(A)-当該年度所要額(B)が161円と、おおむね計画通り予算の執行を行った。翌年度も、研究計画に則り、適正な予算執行に努めて参る所存である。
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