2019 Fiscal Year Research-status Report
多国籍企業によるサプライチェーンの貿易投資政策への影響：国際政治経済学アプローチ
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17K03707
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| Research Institution | Gakushuin University |
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Principal Investigator |
伊藤 匡 学習院大学, 国際社会科学部, 教授 (40550413)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | サプライチェーン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の遂行に向けて整備してきた貿易データ、企業データ、国際連関表データとこれらのデータマネージメントのためのプログラムを利用して、2019年度においても幾つかの論文を執筆した。国際生産ネットワークと各国間の所得格差の収斂との関係について分析したProduction Networks and “The Great Convergence”（単著）を出版し、また地方中小製造業が間接輸出を通じて国際的なサプライチェーンに関与していることについて分析した「間接輸出の観点からみた地域経済における中小製造業の役割」（齊藤有希子氏との共著）を出版した。更には、企業経営者の属性と取引ネットワーク及び企業パフォーマンスとの関連性を分析したCEOs' Multicultural Experience, Firm Networks and Performance: Evidence from Firm-to-firm Transaction Data in Japan (with Ryohei Nakamura)をディスカッションペーパーとして公表した。同研究については、国内の学会や海外の研究会にての発表も行った。また、本課題開始以来進めている外国直接投資個票データを利用したサプライチェーンと貿易自由化との因果関係についての研究は、海外事業活動基本調査個票データ内容の整合性のチェックを実施し、データクリーニング作業及び疑似因果関係を排除するための統計分析を進め、仮説の検証を行ったが仮説を裏付ける結果を得られず、仮説設定の修正及び検証を進めてきた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該研究テーマに関する論文を出版、Discussion paperとして公表した。しかしながら、海外事業活動基本調査の個票を利用した研究については、データクリーニング及び企業による報告バイアスの有無の統計的な分析を完了したものの仮説を指示する結果を得られず、仮説設定を修正して研究を進めてきたが未だ仮説を裏付ける結果が得られていないことより、若干進捗が遅れている。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究テーマ関連論文の出版にむけた作業を進める。海外事業活動基本調査の個票を利用した研究については、仮説の更なる再設定が必要な局面にあり、共同研究者であるRotunno氏と相談しつつ進める。
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| Causes of Carryover |
共同作業のための海外研究協力者Rotunno氏の来日が2019年度に実施できなかったこと、また研究代表者の出張旅費を研究代表者の所属機関における他の研究費より捻出したことやPCや消耗品の購入を延期したため、残額が生じた。次年度においては、PC・旅費・人件費を中心に支出する。
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