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2021 Fiscal Year Research-status Report

エネルギー価格・政策リスクと日本経済

Research Project

Project/Area Number 17K03722
Research InstitutionMeisei University

Principal Investigator

中田 勇人  明星大学, 経済学部, 教授 (10366916)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2023-03-31
Keywords石油価格 / 地方経済 / パネルVAR / 産業構造
Outline of Annual Research Achievements

本年度はVu Tuan Khai教授(法政大学)と共同で、都道府県レベルの生産・物価に対する石油価格変動のショックの分析を進めた。構造VAR(ベクトル自己回帰)モデルを使うKilian(2009)の手法によって石油価格ショックを供給ショック、総需要ショック、石油市場固有ショックの3種類に識別すると共に、各都道府県の生産(鉱工業生産指数)・物価(CPI)を内生変数とするパネルVARモデルに、外生変数として各都道府県の自然・社会的特性や産業構造を表す変数と上記ショックの交差項を加えることによって、都道府県レベルにおける石油価格ショックの大きさがどの様な条件によって影響されているのかを明らかにした。
これにより、各都道府県における冬季の気温、人口密度、石油・石炭製品産業や輸送機器産業への特化度(総付加価値におけるシェア)などが生産・物価への石油価格ショックの大きさに影響していることが分かった。今回、我々が採用したパネルVARを使った手法は、先行研究の分析が散布図に頼るなど、結果の有意性が検証できないものであったのに対し、有意性の検証まで可能にする点で優れている。また、各種の条件によって、交差項が有意によるショック(供給ショック、総需要ショック、石油市場固有ショック)は異なり、石油価格変動を要因別に識別する必要性も再確認された。このような分析結果は、最近のエネルギー価格上昇が地方経済に与える影響についても一定の知見を与えるものと考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度の研究のある程度、目標としている研究成果が得られたがなお改善の余地がある。また、コロナ感染拡大の影響で共同研究が遅延したため、本年度の結果は令和4年の前半に大学紀要で公刊する事になっている。

Strategy for Future Research Activity

本年度の研究結果を改善し、令和4年度内に研究成果を国際学術誌に投稿する事を予定している。

Causes of Carryover

国際学術誌への投稿などが予定よりも遅れているために、このために使用を予定している予算などに使い残しが生じている。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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