2020 Fiscal Year Research-status Report
WTO加盟がベトナム製造業の集計生産性に及ぼす効果
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17K03733
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Research Institution | Nagoya Keizai University |
Principal Investigator |
VU THIBICHLIEN 名古屋経済大学, 経済学部, 准教授 (60747880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 正 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (60329844)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ベトナム / 製造業 / 生産性 / 企業センサス / WTO加盟 / 生産関数 / 再配分効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,2000年から最新年におけるベトナム企業センサスの個別企業データを利用して,2007年におけるベトナムの世界貿易機関(WTO)への加盟がベトナム製造業の生産構造と集計生産性に与えた影響を,産業全体と企業の所有形態(国有・民間・外資企業)別に分析し,政策的意義を見出すことを目的とする。この目的を達成するため,平成30年度は,2002~2015年におけるベトナム企業センサスの製造企業のデータを使ってコブ=ダグラス型生産関数を推定し,個別企業の全要素生産性(TFP)と製造業部門の集計生産性を計算した。そのうえで,集計生産性を,継続して生産する個別企業の生産性の貢献(個別生産性効果)と,より生産的な企業への産出量の再配分の貢献(再配分効果)に分解し,2007年(WTO加盟年)の前後で比較した。 この方針に沿って,企業の所有形態(国有企業・民間企業・外資企業)別に生産関数を推定し,個別企業のTFPと製造業部門の集計生産性を計算し,集計生産性を個別生産性効果と再配分効果に分解し,2007年の前後で比較して,WTO加盟前後における集計生産性の水準と内容について,所有形態による違いがあるかどうかを検討する予定であったが,令和元年度の9月中旬以降,代表者のやむを得ない事情のため,また令和2年度の新型コロナウイルス感染症の流行のため,研究代表者がデータ分析や海外研究者との共同研究を円滑に進めることできなくなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は,新型コロナウイルス感染症の流行もあり,昨年度来のやむを得ない事情の影響もあり,研究代表者がデータ分析および海外研究者との共同研究を進めることできなくなり,進捗状況としては遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には,今後の研究は計画通りに進められるように努力する。具体的には,学会報告でのコメントと海外研究者のコメントに基づき,これまでの研究成果を論文として仕上げることを目指す。また,最終年度の計画どおり,所有形態別(国有企業,民間企業,外資企業)に集計生産性の分解分析を行い,WTO加盟の影響を検討することにより,政策的意義を見出す。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行のため,予定していた海外出張を実行できなかった。次年度については感染症の流行の影響もあると思われるが,できるかぎり計画を実行できるように努力する。
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